楽天安楽、来季へ希望つなぐ好投 梨田監督「則本に次ぐ投手が出てきたかな」

中継ぎ経験で成長、梨田監督「遠回りではなく、逆に良かったのかも」

 気持ちも集中力も持続させ、4回から7回までの4イニングで走者は出さなかった。今季、中継ぎを経験した時期にも触れ、「中継ぎの大変さがわかったからこそ、1イニングでも1人でも多く投げたいと思うようになった。途中で(マウンドを)渡すのではなく、イニングの頭から投げてもらえるようにという気持ちになったのでそこはプラス」と安楽。指揮官も「遠回りではなく、逆に良かったのかも」と捉えた。

 中5日だったことや8回までに114球を費やしたことで1試合を投げ切ることはできず、9イニングを投げ切るのは来シーズンに持ち越しとなった。

「最後まで? いや、全然、そういう気持ちは特になかったです。もっともっと完璧なピッチング、もっともっといいピッチングができるようにしたい。(8回の)あの場面でベースカバーをしっかりして3人で終わっていれば、そういうチャンスもあったでしょうし、自業自得というか、そういう部分があったかなと思う」

 梨田監督は「まだまだミスがある」とバント処理やベースカバーを課題に挙げながらも、「則本に次ぐピッチャーが出てきたかなと、来季に楽しみなところがある。(完投は)来年の楽しみにということでお預けさせました。完投、完封は来季の目標」と期待の高さを伺わせた。

 2年目の今季は15試合に登板し、3勝5敗。「僕が5敗しているということはチームもそれくらい負けているということ。来年は負け星がつかないピッチングをしたいなと思います。甘いものではないと思いますが、もっと日々精進して完投、完封できるピッチャーになりたいと思います」。チームを背負って立つ投手へーー。背番号20は来シーズンへの希望をつないで2年目を締めくくった。

【了】

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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