プロ注目・“杜の都”の桃太郎が新記録! 仙台六大学野球で最多安打数更新

仙台大・松本桃太郎が2日に大学通算115安打を記録

 仙台六大学野球でリーグの通算安打記録が更新された。最多タイの通算114安打としていた仙台大・松本桃太郎内野手(4年)が2日、東北福祉大戦の3回に右翼線二塁打を放ち、新記録を打ち立てた。

「ファウルにならないでくれ!」

 松本の思いが伝わったのか、白球はフェアゾーンに落ちた。その打球を確認しながら、松本は猛然と二塁へ走った。リーグ新記録となる通算115安打目は二塁打。ベース上で耳に入ってきた祝福に「すごい大歓声で気分が良かった。素直にうれしかったです」と白い歯をこぼした。

 1年春のリーグ戦で決めた初打席初安打から、松本の大学野球はスタートした。同年秋のリーグ戦では打率(.477)、打点(17打点)、本塁打(3本)の打撃三冠に輝き、MVP、ベストナイン、特別賞も受賞。スーパー1年生として大器の片鱗を見せた。その後もリーグを代表する打者として活躍し、これまで打撃タイトルは首位打者2回、打点王2回、本塁打王3回。2、3年時には大学選手権にも出場した。

 森本吉謙監督は「いつも言っていますが、安打の数より(松本は)1年春からフルイニング出場している。僕はそれがすごいと思っています。怪我もなく、不調もなくきているからずっと出られる。大学4年間の長いスパンの中では怪我や不調はあるもの。それがなく、また、維持するわけでもなく、もっと上にもっと上にと目指した結果だと思います。素晴らしい選手」と称えた。

 好不調の波が少なく、数字に表れる結果も常に出してきた。それでも、Hランプが灯らない打席が続いたことはある。「今年の春は3安打してから苦しんだんですけど、この秋は(予定より)1節遅れたけど、いい形で結果を出せた。春の経験が生きました」と松本。今春は13安打を放ち、3本塁打で本塁打賞も獲得していたが、ヒットを打ちたい気持ちが強すぎて「試合の前の夜に考えすぎた」と反省が残った。

「春は、打ちたくて打ちたくて、ボールをきちんと見ていなかった。体も開いていました。今はボールを見ることとセンター方向に打ち返すことを意識しています」

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