メークドラマで生まれる名言? 球史に残る逆転優勝から生まれた言葉とは

1973年、メッツが成し遂げた大逆転から生まれた言葉は…

“It ain’t over till its over.”

 直訳すれば、「終わるまで終わらない」になるだろうか。この有名な台詞を残したのは当時ニューヨーク・メッツの監督を務めていたヨギ・ベラだ。

 1973年7月26日、ニューヨーク・メッツは地区首位のシカゴ・カブスから9.5ゲーム差で地区最下位に沈んでいた。だが、そこから驚異的な追い上げを見せて、レギュラーシーズンが終了する前日の試合で逆転地区優勝を決め、プレーオフ進出を果たした。そのまま快進撃は続き、ワールドシリーズ進出まで勝ち進んだ。最後まで何が起こるか分からなかったこのシーズンに、ベラはこの有名な台詞を呟いたのだ。

 今季もワイルドカード枠でプレーオフ進出を果たしたニューヨーク・メッツは、1973年のチーム状況を彷彿させると地元メディアも報じている。43年経過した今、ベラの言葉を実践できるかプレーオフの戦いにも注目だ。

 真剣勝負の中から生まれる有名な台詞は数多く存在する。北海道日本ハムファイターズが西武プリンスドームで優勝を決めた直後に、栗山英樹監督が残した言葉もとても印象的だった。

「ファイターズの選手たちは北海道の誇りです」

 逆転優勝劇という稀に見るシーンでは、その言葉がさらに重みを増す。このようなメークドラマが達成されたとき、どんな言葉が溢れ出てくるかによって我々もその戦いを最大限楽しむことができるのではないだろうか。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

「パ・リーグ インサイト」新川諒●文

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