「ジャクソンを“壊した”のは西川」 日ハム栗山監督は「用兵が素晴らしかった」

8回に4点をもぎ取った日ハム、「実際には西川がジャクソンを牽制していた」

 日本ハムが29日の日本シリーズ第6戦で広島に10-4で勝利し、4勝2敗で10年ぶりの日本一に輝いた。第1、2戦と敵地で2連敗しながら、第3戦から本拠地で3連勝を飾ると、そのままの勢いで第6戦も勝利。栗山英樹監督は2012年に就任してから初の日本シリーズ制覇となった。

 最後の一戦で大きなポイントとなったのは8回の攻防。広島は6戦連続登板となるジャクソンをマウンドに送り込んだが、日本ハムは2死から西川が右前打で出塁した。中島卓、岡も連打で満塁のチャンスを作ると、中田はストレートの押し出し四球で勝ち越し。続くピッチャーのバースがセンター前に値千金のタイムリーを放ち、レアードが左中間へ満塁本塁打。ジャクソンは6失点で失意の降板となった。

 ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーした野球解説者の野口寿浩氏は「ジャクソンを“壊した”のは西川でしたね」と指摘。2死からヒットで出塁し、一塁上からジャクソンにプレッシャーをかけ続けたリードオフマンの働きを絶賛した。

「2アウトから西川がヒットで出て、ジャクソンは執拗に一塁に牽制していました。ホーム(打者)に集中させなかった。ジャクソンが西川を牽制しているように見えて、実際には西川がジャクソンを牽制していた。『行くぞ、行くぞ』と見せかけて行かない。逆を取られたようなモーションを見せて、結局はスタートしない。あれでジャクソンは『行くかもしれない』と思うけど、実際には行かなかった。結果として、中島にヒットを打たせるようなボール、いわゆる『棒球』を投げさせる形になりました」

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