巨人から続々と北の大地へ 日本ハムで再起を期す元G戦士たち

市川はチームに欠かせない捕手に

 栗山監督は出場機会を与えるとその巧みなリードと打撃が開花。移籍1年目の14年に71試合に出場し、プロ初安打だけでなく、初本塁打を記録するなど野球人生が大きく変わった。大谷や有原らからの信頼も厚く、チームに欠かせない捕手となった。

 今年はシーズン中の4月にも交換トレードがあった。左腕投手不足の巨人が乾真大を獲得。代わりに日本ハムには北海道出身の大累進内野手が移籍した。駒大苫小牧高校、道都大出身の26歳は2012年ドラフトで巨人から2位指名。「犬より速い男」と言われるほどの俊足を売りにプロの世界に飛び込んだ。しかし、層の厚い内野陣との競争や、靱帯を痛める怪我などもあり、1軍出場は新人イヤーの2試合の代走だけだった。

 その大累は今年、新天地で1軍出場は14試合だけだが、プロ初盗塁を記録するなど地元ファンに足を見せる機会があった。来季以降の活躍も期待したいところだ。

 2015年のシーズン途中には巨人で代打の切り札だった矢野謙次が元日本ハム左腕の須永英輝とともにトレードで日本ハムに移籍。代わりに矢貫俊之、北篤が巨人に加わった。矢野は栗山監督から大きな期待を寄せられ、それに応えた。移籍直後のDeNAとの交流戦で「6番・DH」で出場し6打数3安打。移籍後初出場でお立ち台に上がった。セ・リーグを知る男として、力を発揮。同じカードで逆転3ランを放つなど、光が当たった。今季は代打で存在感を示し、何よりも準備に余念のない代打職人の姿に大谷ら若い選手も感化されている。若手の良い見本にもなり、新たな野球の楽しみを感じながらプレーしている。

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