広島新井が悲願のシーズンMVP プロ18年目で初、“大混戦”のセ界制す

25年ぶりVに大きく貢献、チームメートや山田&筒香に競り勝つ

 2016年度のプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016」が28日、都内で行われ、広島を25年ぶりのリーグ優勝に導いた新井貴浩内野手がプロ18年目で初の最優秀選手(MVP)に輝いた。

 新井は広島復帰2年目の今季、132試合出場で打率.300、19本塁打、リーグ3位の101打点をマーク。4月26日のヤクルト戦(神宮)では、史上47人目の通算2000安打を達成した。また、今季限りで引退した黒田博樹投手とともに精神的支柱、ムードメーカーとしてもチームを牽引し、日本シリーズ進出に大きく貢献した。

 MVPレースには多くの“ライバル”がいたが、大混戦を制した。同じ広島では、クリス・ジョンソン投手が15勝7敗、防御率2.15で沢村賞を獲得。また、野村祐輔投手は16勝3敗で最多勝、最高勝率(.842)に輝き、ベストナインに選出された。

 さらに、野手でも菊池涼介内野手はベストナインこそ逃したが、4年連続ゴールデングラブ賞に加え、2番打者ながら最多安打(181安打)のタイトルを獲得。23犠打も最多だった。そして、高卒4年目で大ブレイクした鈴木誠也外野手は、リーグ2位の打率.335、同5位の29本塁打、同5位タイの95打点と驚異的な活躍で、優勝の原動力に。今季の広島を象徴する存在となり、ベストナインとゴールデングラブ賞を受賞した。

 この他、2年連続トリプルスリーの山田哲人内野手(ヤクルト)、本塁打(44本)と打点(110打点)の2冠に輝いた筒香嘉智(DeNA)もMVP候補と言われていたが、チームを優勝に導いた39歳の大ベテランが栄冠を手にした。
 
【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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