オリ戦力外の“いぶし銀”32歳が引退決断、胸中吐露「心は決まっていた」

熱い気持ちでぶつかり合ったオリックス時代、「優勝を目指したかった」

「トレードに出されるってことはそういうこと。でも、また違った雰囲気のチームで野球ができたことは自分にとって大きかった」

 同級生の坂口(現ヤクルト)、大引(現ヤクルト)、川端、横山(現楽天ブルペン捕手)と出会い、平野恵、糸井(現阪神)、後に加わった小谷野、西武時代のチームメイトの中島ら個性の強い選手らが集まる独特の雰囲気が肌にあった。

 だが、これまで優勝を宿命づけられた西武と違い、Bクラスの常連だったオリックス入りは戸惑いもあった。試合に負けても笑っている選手、レギュラーで出ている主力がベンチではなくロッカールームにいる現状。これには黙っていられなかった。

「自分は嫌われてもいい。ダメなことはダメと。特にこれからチームを背負っていく若い選手には本当に怒った。やっぱり試合に勝ちたいし、優勝を目指したかった」

 熱い気持ちを正面からぶつけ、とことん話し合う。試合後には若手を誘い食事に出かけるなどプライベートではいい兄貴分。そんな原のことを誰一人、悪く言う選手はいなかった。

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