日ハム斎藤佑が復活の9年目へ… 心に秘める思いを激白「いつかドカーンと」

木田優夫投手チーフコーチが見守る中ブルペン投球を行う日本ハム・斎藤佑樹【写真:盆子原浩二】
木田優夫投手チーフコーチが見守る中ブルペン投球を行う日本ハム・斎藤佑樹【写真:盆子原浩二】

12日の今季初対外試合NC戦で“開幕投手”「僕にとっても大事な試合」

 日本ハムの斎藤佑樹投手が10日(日本時間11日)、Full-Countの単独取材に応じ、復活のかかった9年目への思いを激白した。11日(同12日)に行われる今季初の対外試合、韓国プロ野球NC戦での“開幕投手”を務めることが決まり、この日はブルペンで15球。「野球が大好きだから、やっていきたい気持ちは常に持っている。プロ野球という世界は、必死に掴みにいくことが大事。いつかドカーンと出してやろうかなと思ってます」と並々ならぬ意欲を語った。

 自分が置かれた立場は誰よりもよく分かっている。斎藤はプロ8年目の昨季は3試合の登板にとどまり、0勝1敗、防御率7.27の成績。ここ3年間に1軍で挙げた勝利は、わずか1勝だ。今季は復活をかけた大切なシーズン。開幕に照準を合わせて調整を続ける中、自身が考えるストロングポイントを明かした。

「自分で言うのもおかしな話かもしれないですけど、やっぱり野球を楽しむということが一番だと思います。その中で、その時その時に応じたピッチングをできることが僕の強みかなと思います。それがここ数年できてないので、それをもう一度できるように」

 早実、早大では、いずれも全国制覇を果たした。プロ1年目の2011年に6勝を挙げ、12年には自身初の開幕投手を務めたが、同年に右肩を痛めて以降は低空飛行。今でも勝利を掴む、トップに立つ喜びは覚えているものの、同時にチームの勝利に貢献しきれていない不甲斐なさも痛感している。

「いろいろな巡り合わせがあって、高校、大学では本当にいいチャンスを掴むことができた。やっぱり自分でしっかりと掴みにいかなくちゃいけない世界なので……。僕がいるプロ野球という世界は、それを必死に掴みにいくことが大事かなと思います。その思いは強いですし、やっぱり野球が大好きだから、やっていきたいという気持ちは常に持っている。それは心の内に秘めて……。いつかドカーンと出してやろうかなあと思っています」

 11日(同12日)の韓国・NC戦では“開幕投手”を任された。栗山英樹監督からは「大きなメッセージは伝わっていると思う。いきなり大勝負していかないといけない。チームも大事ですけど、自分がその勝負に勝てるような投球を」と、熱いメッセージで奮起を促された。

「本当に大事な試合なんですよね。チームにとっても、僕にとっても大事な試合。しっかりしたものを見せられるようにしたいです」

 チームはオリックスから自由契約となった金子弌大、台湾ラミゴから王柏融(ワン・ボーロン)外野手が加入。2016年以来3年ぶりのリーグ優勝、日本一へ機運は高まりつつある。

「抱負は毎年一緒なんですけど、やっぱりチームが優勝する。その最後の輪にしっかりと戦力としていられるように」

 いよいよ勝負の9年目が始まる。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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