元猛牛戦士が、故金田正一氏との28年前の乱闘騒ぎを語る「彼は私の顔を蹴った」

元近鉄のジム・トレーバー氏【写真:Getty Images】
元近鉄のジム・トレーバー氏【写真:Getty Images】

1991年5月19日、秋田で勃発した今も語り継がれる伝説の乱闘騒ぎ

 1990、91年に近鉄で活躍したジム・トレーバー氏が、米オクラホマ州のニュース番組「NEWS9」に出演し、いまだに語り継がれる日本での衝撃の乱闘騒ぎについて語った。

 91年5月19日、秋田で行われたロッテ戦だった。ロッテ園川投手から死球を受けたトレーバー氏が激高。全速力で走って投手を追いかけた。「向こう(日本)の投手は逃げるんです。ここでは(投手は)その場に留まって闘いますが、向こうでは彼らは走り去っていきます」。結局投手を捕まえきれなかった。

 57歳のトレーバー氏は女性キャスターの質問に淀みなく答えていく。「私は確かに彼(投手)を外野で捕まえました。周りの選手が私の前に立ちふさがっていたので、彼らを跳ねのけていきました。ついに彼を捕まえたのですが、私が転んでいる時に、彼ら(ロッテ)の監督が私の顔を踏んできたのです」。その監督こそが、今月6日に86歳で死去した金田正一氏。空前絶後の通算400勝投手だった。

 騒ぎは一度収束。トレーバー氏は同僚に羽交い絞めされながら三塁ベンチに戻ろうとしたが、金田監督の姿を見て再び激高。一塁ベンチに向かって走り出した。「あの監督を追いかけようとしたのです。追いかけて、彼は私の顔を蹴りました。そして、私は罰金を科され、出場停止になったのです」。トレーバー氏が転んだところに足を出す金田監督。その映像は今でもTV番組などで流れることが多い。

乱闘騒ぎは「『伝説』となったのです。悪い意味での『伝説』です」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY