リーグトップの本塁打放つソフトバンク ヤフオクD「HRテラス」の効果は?

6日のロッテ戦で新設HRテラスへ初被弾、一方ソフトバンクのテラス弾は…

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クルーズの同点弾が飛び込んだ左翼側ホームランテラス【写真提供:福岡ソフトバンクホークス】

 5月6日のロッテ戦(ヤフオクドーム)でのことだった。1点をリードして迎えた6回1死、ソフトバンク先発の武田翔太が、西武・中村剛也に次ぐ打点ランク2位の主砲・クルーズに手痛い同点弾を浴びた。1ボール1ストライクからの3球目。甘く入ったスライダーを捉えられると、昨季までの左翼フェンスに直撃し、そのまま、今季から新設されたホームランテラスへ飛び込んでいった。

 実はこの本塁打、ソフトバンク投手陣が開幕後、初めてホームランテラスへと運ばれた一発だった。

 ソフトバンクにとって今季の目玉の1つがこのホームランテラス。日本でも屈指の、ホームランの出にくい球場だったヤフオクドームの右左中間フェンス前に、新たに座席を新設。従来のスタンドから最大で約5メートル、スタンドが本塁に近くなった。5・8メートルだったフェンスも4・2メートルになった。

 昨季のソフトバンクは、チーム本塁打95本。楽天に次ぐパ・リーグ5位の本塁打数だった。内川、李大浩、柳田、松田とリーグ屈指の打者陣がいながら、本拠地の広さもあって「野球の華」というアーチは多くなかった。ファンサービスという観点からもアーチ増加が期待されての策だった。

 では、開幕から32試合を消化した時点で、ホームランテラスの効果はいかほどなのか。

 チーム本塁打数はパ・リーグトップの27本塁打。本拠地での本塁打は半数を超える17本。そして、ホームランテラスへと飛び込んだ「テラス弾」は8本ある。3月29日のロッテ戦で、長谷川勇也が放った初テラス弾を皮切りに、同31日のオリックス戦では柳田悠岐、李大浩、内川聖一の3本塁打すべてがテラス弾だった。

 当然、本塁打が増えるということは、被本塁打も増えるはず。オフに球団関係者も、その可能性に言及していたのだが、被テラス弾は武田がクルーズに浴びた1本だけ。現時点ではプラスに働いているといっていい。

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