鳥谷敬の三塁コンバートは成功したのか…データで見る昨季との貢献度の差

阪神・鳥谷敬【写真:Getty Images】
阪神・鳥谷敬【写真:Getty Images】

8月の月間打率はセ・リーグトップ、出塁率は3年ぶりに4割

 首位広島と8.5差をつけられているが、阪神はここへきて3連勝と勢いが出てきた。打線では福留孝介、復帰した糸井嘉男、そして鳥谷敬とベテランがチームを引っ張っている。中でも、鳥谷は8月の月間打率はリーグ1位の.397と絶好調だ。

 昨年まで遊撃手だった鳥谷は、守備での衰えが目立ち、それが打撃にも影響を及ぼしている感があった。昨季の成績は打率.236、7本塁打36打点と、主軸打者としては全く物足りなかった。しかし、今年は2本塁打33打点ながら、打率.307と上々。特筆すべきは、3年ぶりに出塁率が4割に乗ったことだ。

○セの出塁率5傑と本塁打数

1鳥谷敬(神) .405 2本
2筒香嘉智(De) .4022 19本
3丸佳浩(広) .4019 18本
4坂本勇人(巨) .394 14本
5宮崎敏郎(De) .391 9本

 2位以下の選手は9本以上の本塁打を打っているが、セ・リーグで出塁率1位の鳥谷は、今季わずか2本塁打。長打の恐れのある打者は、相手投手が思い切った勝負を避けるために四球になる可能性が高いが、本塁打が少ない鳥谷には遠慮なく攻めてくる。そんな中で、鳥谷は確実に四球を選んでいることが分かる。本当の意味で選球眼がある選手だと言えよう。

 今季の鳥谷は84試合で6番に起用されている。中軸の後ろに出塁率が高い選手がいることで、下位打線にチャンスを作ることができている。

守備の負担が少ない三塁へのコンバートが奏功

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