阪神藤浪の問題点は「技術的なこと」 専門家は腕を下げたフォームに“疑問符”

阪神・藤浪晋太郎【写真:荒川祐史】
阪神・藤浪晋太郎【写真:荒川祐史】

苦しむ右腕がやるべきことは…昨年までヤクルトコーチの野口寿浩氏が指摘

 阪神の藤浪晋太郎投手が復活へ向けて試行錯誤を続けている。2月24日のオープン戦・中日戦では4回に先頭打者の木下拓に死球を与えてから崩れて逆転を許し、4回4安打6四死球で3失点。すると、2日のソフトバンク戦ではやや右腕を下げた“新フォーム”で、全て左打者との対戦ながら救援で2回2安打無失点無四球に抑えた。

 苦しむ右腕にようやく光が差し込んできたのか……。ところが、ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、昨季までヤクルトで2年間バッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏は、右腕を下げる投球フォームに“疑問符”をつける。なぜか。

 制球に苦しみ、右打者への死球から崩れるというパターンが続いてきた藤浪。メンタル面の課題を指摘する声も少なくないが、野口氏は「周りが勝手にそんなこというから、勝手にそうなってきてしまっている。ハートの問題というのは周りが悪い。メンタル、メンタルというから、(本人も)そうなのかなとなってしまう。そういうことを一切言わなければ、本人もメンタルなんて気にしないと思います」と指摘する。むしろ、先に技術面を解決すべきだという。

「一番の問題はピッチングフォームだと見ています。技術的なこと。そうなってしまっているピッチャーは他にも多いのですが、オーバースローのピッチャーがサイドスローみたいな体の使い方をしたら、いい球は行きません。これは、球場で直に見ているよりも、テレビとかで画面を通じて見ている方が分かりやすいと思います。上から投げるピッチャーが横から体を使ったら、腕は自分の理想とするところから出てきません。いい時は真上から投げていたのに。体の動きに合わせて腕を下げるのは良くないと思います。それしかできないのなら、そのままスリークオーターやサイドスローになればいいですが、そうじゃない形で投げていたのですから、そこを指摘したほうがいい。横から投げたら、直らなくなってしまうかもしれない。しっかり体を縦に使ってくればいいんです」

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