日ハムドラ1吉田輝をメジャースカウト太鼓判 「向こうでやるポテンシャルは十分」

日本ハム・吉田輝星【写真:沢井史】
日本ハム・吉田輝星【写真:沢井史】

フィリーズ大慈彌功環太平洋部長が吉田輝の2軍公式戦デビューを生視察

 日本ハムのドラフト1位の吉田輝星投手が19日、ヤクルトとのイースタン本拠地開幕戦(鎌ケ谷)で2軍公式戦デビューした。栗山英樹監督が電撃視察する中、5回から2番手として救援。2回で49球を投げ、1奪三振3四球、2安打1失点だった。直球の最速は146キロだった。

 黄金ルーキーの晴れの舞台を見守ったのは栗山監督や1737人の観衆だけじゃない。バックネット裏から熱視線を送ったのは、フィリーズの大慈彌功環太平洋部長だ。Uー18日本代表、1月の新人合同自主トレ中、2月の沖縄・国頭キャンプと合わせて、今回が4度目の生視察。「将来メジャーで活躍できるだけのポテンシャルを持っている」と太鼓判を押した。

「高卒1年目で体も強い。タッパ(身長)がない投手もメジャーではたくさんいる。(昨季レッドソックスで守護神だった)キンブレルとか、そういう体の強さを彼は持っている。向こうでやるポテンシャルは十分にある」

 182センチのキンブレルはブレーブス時代の11年から4年連続でセーブ王。11年から8年連続で55試合登板し、これまでメジャー9年間で通算333セーブを挙げている。吉田輝は175センチの小柄だが、同氏は雪国育ちの屈強な下半身から溢れるパワーに魅了されたようだった。

 ただ、大慈彌氏は今後への課題も口にした。この日は2回49球で3四球。全49球のうち変化球はわずか7球だった。吉田輝が「(ストレートで)押せたというよりもストレートしか投げられる球がなかった」と振り返ったように、直球頼みの投球となった。さらなる高みを目指すべく、同部長がポイントに挙げたのは”ケツ”だった。

「左脚を上げて体重移動する時に、右膝が折れてケツが下がる。ケツが下がると、右踵体重になって抜け球が多くなる。(本来はフィニッシュ後に右足のつま先で)真っ直ぐマウンドに線を書いてから三塁側に流れるんだけど、今日は真っ直ぐいかずに始めから三塁側へかいていた。そこさえ修正すれば、真っすぐの質はいいし、経験値はあるから走者が出ても返さない。かなり活躍できると思う」

 吉田輝の未来を期待するからこそのゲキだった。

(Full-Count編集部)

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