「トマホーク・チョップ」の応援にネイティブ・アメリカンの右腕が不快感「失礼」

地区シリーズ第1戦に登板したカージナルスのライアン・ヘルスリー【写真:Getty Images】
地区シリーズ第1戦に登板したカージナルスのライアン・ヘルスリー【写真:Getty Images】

「トマホーク・チョップ」は1990年代からブレーブスに定着する応援も…

■カージナルス 7-6 ブレーブス(地区シリーズ・日本時間4日・アトランタ)

 3日(日本時間4日)のブレーブスとの地区シリーズ第1戦に登板したカージナルスのライアン・ヘルスリー投手が、敵地アトランタのサントラスト・パークでの「トマホーク・チョップ」の応援について「残念で失礼」と話したという。ヘルスリーはネイティブ・アメリカンで、「トマホーク・チョップ」の応援について「知性のない野蛮な人として表現されている」と指摘している。地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」が報じた。

 地区シリーズ第1戦は7-6で勝利したカージナルス。先発マイコラスが5回3安打1失点と好投すると、その後は6投手がつなぎ、終盤に逆転して白星を掴んだ。ヘルスリーは6番手として同点の8回1死の場面で登板。アトランタのファンは「トマホーク・チョップ」の応援を行っていた。

「トマホーク・チョップ」はフロリダ州立大の応援がもととなり、ブレーブスでは1990年代から定着しているスタイル。観客がネイティブ・アメリカンの斧であるトマホーク型の応援グッズを振り下ろすのが特徴だ。ただ、近年ではネイティブ・アメリカンに対する人種差別にあたるという意見もある。

 同紙は「カージナルスのルーキー・ヘルスリーがアトランタの『チョップ』チャントが『残念で失礼』と発言」とのタイトルでレポート。当時のサントラスト・パークの状況について「木曜日の試合の8回、カージナルスの投手交代の際、ブレーブスのファンたちはそのような時に何年もの間、何百回もしてきたこと、そして今回のポストシーズンでも何回かするであろうことをした。彼らは何千ものフォームトマホークを掲げ、チャントを始めた」と伝えている。

 その上で「カージナルスの救援投手ライアン・ヘルスリーはオクラホマ州タレクゥア出身で、チェロキー・ネーションの一員であり、個人的に感じるところがあった」と言及。ヘルスリー本人は「チェロキー族、ネイティブ・アメリカンを正しく表現していないと思う。知性のない野蛮な人として表現されている。残念なことだよ。そのようなことは続いている。失礼なことだと思う」と話したという。

 記事では「木曜日の試合後、彼はその背景について調べ、変更したり、なくそうとする試みがあったことを知った」ともレポート。ヘルスリーが「変えるべきだと提案されているのに、変わっていないことは興味深いね」と話したことも紹介した。メジャーリーグでは、今季からインディアンスがネイティブ・アメリカンをモチーフにした球団ロゴの使用を取りやめている。

(Full-Count編集部)

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