真の“育て上手”はどの球団? 育成→支配下の輩出数から見る12球団の“育成力”

ソフトバンク・尾形崇斗(左)とリチャード【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・尾形崇斗(左)とリチャード【写真:藤浦一都】

ソフトバンクは16日に尾形とリチャードの支配下昇格を発表した

 去る3月16日、ソフトバンクは育成選手だった尾形崇斗投手と砂川リチャード内野手と支配下契約を結んだと発表した。2017年の育成ドラフトで入団した2人は、高卒3年目で念願だった支配下登録を勝ち取ることになった。

 ホークスはこれまで数々の育成選手を支配下に昇格させ、そしてチームの主力選手に育ててきた。その筆頭が千賀滉大投手であり、甲斐拓也捕手だ。尾形とリチャードの同期である周東佑京内野手も昨年、侍ジャパンにも選ばれて脚光を浴びた。今や、育成といえばソフトバンク、と広く認知されるようになっている。

 では、ソフトバンクが本当に、12球団で最も育成選手を輩出し、そして一線級にまで育て上げているのか。他球団はどうなのか? そこで、12球団がこれまで育成ドラフトで獲得した選手数、その中から支配下まで成長した選手数、そして1つの線引きとして新人王の資格要件でもある打者なら60打席、投手なら30投球回以内をキャリアで超えた選手数から、各球団の“育成力”を計ってみたい。

 これは純粋に育成ドラフトで入団して支配下になった選手のみをカウントし、外国人選手や支配下から育成となり再昇格した選手は除いた。球団名横のパーセンテージは育成から支配下への昇格率。

○西武(55.6%)
育成ドラフト指名数:9人
支配下昇格:5人
60打席or30投球回超:1人
主な支配下昇格選手:水口大地、戸川大輔ら

○ソフトバンク(32.3%)
育成ドラフト指名数:65人
支配下昇格:21人
60打席or30投球回超:11人
主な選手:千賀滉大、甲斐拓也、牧原大成、二保旭、石川柊太、周東佑京ら

○楽天(22.2%)
育成ドラフト指名数:27人
支配下昇格:6人
60打席or30投球回超:3人
主な選手:中村真人、内村賢介、宮川将

○ロッテ(33.3%)
育成ドラフト指名数:27人
支配下昇格:9人
60打席or30投球回超:3人
主な選手:岡田幸文、西野勇士、柿沼友哉

○日本ハム(0%)
育成ドラフト指名数:4人
支配下昇格:0人
60打席or30投球回超:0人
主な選手:なし

○オリックス(26.9%)
育成ドラフト指名数:26人
支配下昇格:7人
60打席or30投球回超:1人
主な選手:榊原翼、張奕

○巨人(27.4%)
指名数:73人
支配下昇格者数:20人
60打席or30投球回超:8人
主な選手:松本哲也、山口鉄也、隠善智也、星野真澄、山本和作ら

○DeNA(47.1%)
指名数:17人
支配下昇格者:8人
60打席or30投球回超:3人
主な選手:国吉佑樹、砂田毅樹

○阪神(28.6%)
指名数:14人
支配下昇格者:4人
60打席or30投球回:2人
主な選手:田上健一、島本浩也

○広島(17.4%)
指名数:23人
支配下昇格:4人
60打席or30投球回超:0人
主な選手:なし

○中日(31.8%)
指名数:22人
支配下昇格:7人
60打席or30投球回超:3人
主な選手:赤田龍一郎、三ツ間卓也

○ヤクルト(40.0%)
指名数:15人
支配下昇格:6人
60打席or30投球回超:1人
主な選手:徳山武陽ら

育成選手の指名数トップは巨人の73人、ソフトバンクはこれに次ぐ65人

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