米国で沸き起こるTJ手術“不要論” 権威は投手を擁護「キャリア危機なら絶対必要」

ジャイアンツのタイラー・ビーディ【写真:Getty Images】
ジャイアンツのタイラー・ビーディ【写真:Getty Images】

新型コロナウイルス感染拡大で米国では「緊急ではない手術の延期」が推奨されている

 新型コロナウイルス感染拡大で開幕が延期されたメジャーリーグ。アメリカ国内ではこの影響で、多くの緊急ではない手術が延期される中、最近トミー・ジョン手術を受けたジャイアンツのタイラー・ビーディ投手が批判されるという事態が起きている。これに対して同手術の権威の一人である医師が反論。ビーディを擁護している。地方紙「サンフランシスコ・クロニクル」が伝えている。

「サンフランシスコ・クロニクル」は、新型コロナウイルス感染拡大で多くの緊急ではない手術が延期される中、ビーディが先週、トミー・ジョン手術を受けたことで批判されたと言及。アメリカの医療制度が試される中、公衆衛生局長官は「緊急ではない手術の延期」をアドバイスしているが、多くのMLBプレーヤーが、最近トミー・ジョン手術を受けたと伝えた。

 メッツは24日(日本時間25日)にノア・シンダーガード投手がトミー・ジョン手術を受けると発表。これまでにビーディのほかにレッドソックスのクリス・セール投手、パドレスのアンドレス・ムニョス投手らが同手術を行っている。

 この件について同手術で有名な医師が24日(同25日)にサンフランシスコ・クロニクルのインタビューに答えた。ロサンゼルスを拠点にしてドジャースなどのチームドクターを務めるニール・エラトラッシュ医師は、電話で次のように語ったという。

「タイラー・ビーディのことを批判する前にもっとよく考えてほしい。彼のような立場の人の手術をすることで、私が批判を受けることは理解している。ただ、この手術は、彼のような選手にとって生計を立てるために不可欠なことだ」。エラトラッシュ氏は、ビーディがセカンドオピニオンを聞いた医師であるという。

「もし誰かのキャリアが危機に直面していて、(手術をしなければ)1シーズンではなく2シーズンを失うということなら、これは絶対必要で、重要な手術と言えるだろう」

 ただ、エラトラッシュ氏は者は誰でも手術を受けられるわけではないとも語っている。

「医療システムに負担をかけないように、手術を受けることのできる選手を我々の判定基準に従って選ぶようにしている。望めば誰でも受けられる手術ではない。だから、我々のことを信頼してほしい」

 また、エラトラッシュ氏は、誰が手術を受けるかについて社会的、経済的な立場は影響しないと主張した。判断要因は生活への影響がどれほど深刻かによるとしている。

 エラトラッシュ氏は、緊急性、キャリアの危機に直面しているからこそ判断基準に従って手術をしていると説明。その“正

(Full-Count編集部)

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