「甲子園の憧れよりもプロで」日本から豪州経由でメジャー目指すスーパー高校生の決断

日本、豪州経由でMLBを目指す17歳のフォークナー騰真(右、左はクーメラ・カブスの同僚ウォード力くん)【写真:本人提供】
日本、豪州経由でMLBを目指す17歳のフォークナー騰真(右、左はクーメラ・カブスの同僚ウォード力くん)【写真:本人提供】

中学全国4強入りへ導いたフォークナー騰真選手は豪州高校へ進学、今年1月に豪州大会で準優勝した

 日本からオーストラリア経由で憧れのメジャーへ――。前代未聞のルートで世界最高峰のリーグを目指すのがフォークナー騰真選手だ。駿台学園中3年夏にエースとして東京都大会を制し、全国大会ではベスト4に進出。現在はクイーンズランド州立ロビーナ高に通う17歳に、豪州へ進学した理由、将来の夢を聞いた。

「いつかメジャーリーグでやってみたいです。大谷翔平選手と対戦したいです」

 電話越しに声を弾ませるのがフォークナー選手だ。父・ピーターさんは豪州人で、母・里抄さんは日本人。小学6年時にヤクルトスワローズジュニアに選ばれ、15年12月下旬のNPB12球団ジュニアトーナメントで3位。駿台学園中でも順調に成長した。中学卒業時には180センチ超の恵まれた体格で多くの甲子園常連校からスカウトされたが、豪州クイーンズランド州ロビーナ高へ進学した。夢の舞台へは近道と決断したのだ。

「甲子園に大きな憧れはありませんでした。それよりもプロ野球選手として活躍したい。日本でプレーしていて、日本のいい部分もあると思います。毎日練習して技術的に向上できる部分はあると思うんですけど、オーストラリアで何を学べるか。必ず将来に生きてくることがあると思って進学しました」

 母・里抄さんと豪州へ移住し、地元のクラブチームに所属している。日本の高校強豪校のように毎日練習はなく、クラブのチーム練習は週数回。主に自主練習で技術を磨き、週末の試合に出場する日本とは違う新しい環境だ。

1月の豪州の州選抜大会で主砲として準優勝に貢献「楽しいですね」

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