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23歳で他界した親友と迎える7月4日… 中日・京田が開幕戦ではめたグラブと約束

雨の神宮球場。空っぽのスタンド。球場を包む静けさが、異質な開幕戦を実感させる。6月19日の夜。中日・京田陽太内野手はショートの定位置に立ち、ふと左手に目を落とした。オレンジ色の見慣れないグラブ。前夜に届いたばかりの新品は、使い慣れたモデルとは全く違う。加えて、滑りやすいグラウンドや、張り詰めた空気。不安要素はいくらでもあった。

中日・京田陽太【写真:荒川祐史】
中日・京田陽太【写真:荒川祐史】

雨の開幕戦、京田は前夜に届いたばかりの新品のグラブを手にはめた

 雨の神宮球場。空っぽのスタンド。球場を包む静けさが、異質な開幕戦を実感させる。6月19日の夜。中日・京田陽太内野手はショートの定位置に立ち、ふと左手に目を落とした。オレンジ色の見慣れないグラブ。前夜に届いたばかりの新品は、使い慣れたモデルとは全く違う。加えて、滑りやすいグラウンドや、張り詰めた空気。不安要素はいくらでもあった。

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 8年前。青森山田高で不動のレギュラーだった3年生の京田は危機感に襲われた。小中高どの年代でもすぐに定位置を掴んできた野球人生で初めての感情だった。「やばい。こいつに負けるかも」。2学年下の1年生に、とびきり守備の上手い遊撃手がいた。

 中井諒さん。

 岸和田市からやってきた右投げ右打ちの内野手は、先輩の背中を追って泥まみれになりながら白球を追う。そんな姿に京田は触発され、自然と互いに高め合う存在になっていった。中井さんは高校卒業後、桐蔭横浜大を経てNTT西日本に入社。プロと社会人、互いに進路は違っても、家族ぐるみの付き合いで連絡を取り合う関係は続いた。

「絶対、プロに行きますから」

 一足先に華やかな世界へと飛び込んだ京田にいつも宣言していた。昨年6月の都市対抗予選では決勝の2ランスクイズを決めてチームを本戦出場に導いた。その翌月には「9番・遊撃」で東京ドームの舞台に立ち、快音も残した。

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