「とんでもない投手になる」専門家が“千賀2世”の可能性を感じた鷹の22歳右腕とは?

ソフトバンク・杉山一樹【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・杉山一樹【写真:藤浦一都】

元ホークスコーチの飯田哲也氏が大型右腕・杉山を「先発もできる」と太鼓判

■西武 4-3 ソフトバンク(7日・メットライフ)

 ソフトバンクは7日、敵地で西武と対戦。救援陣が捕まり、逆転負けを喫した。1点リードの7回に嘉弥真が同点とされ、モイネロが8回に逆転された。2位ロッテとのゲーム差は1に縮まるなど、後味の悪さは残ったが、前向きな要素もある。2番手で登板した杉山一樹投手の投球だ。元ソフトバンクのコーチでもある飯田哲也氏は「本塁打は浴びましたが、ピンチをパワーで押し切っていた。とんでもない投手になり得る存在」と3回2/3を2安打5奪三振1失点の投球について、大きな可能性を感じた。

 プロ初勝利とはならなかったが、次に期待を持たせる投球だった。先発の笠谷が招いた3回1死一、三塁のピンチ。2番手マウンドに上がるとスパンジェンバーグをフォークで、続く山川を直球で空振り三振に仕留めて、無失点で切り抜けた。

「まだフォームや制球が定まらず、バラバラなところもありますがパワーで抑えられる投手。制球力が上がればとんでもない投手になる。(同僚の)千賀クラスになると思いますよ」

 杉山は自主トレで千賀から技術を学ぶなど、その背中を見てきた。その自主トレ時に千賀が「群を抜いていた。僕も越されました」と大絶賛したほどのポテンシャルを秘める。コントロールと自信を身につければ、偉大な先輩と同じようなレールを走れるのではないかと飯田氏も指摘する。

 193センチ、95キロの体型から投げ下ろすストレートには迫力がある。「体はでかいし、体力もある。1年目の時にファームで見ましたが、パワー系の投手だな、と。ただ、四球を出してしまう悪い癖があった」

 速い球を投げる上で、定まらないコントロールは課題だった。制球をよくしても、スピードが落ちては魅力が半減してしまう。

「杉山はフォームを安定させ、力任せにならないこと、力を抜くところと入れるところを覚えれば、千賀のようになれると思います。千賀もはじめはそうでしたから」

 1軍に定着してした頃の千賀も、制球が今ほどよくなかったが、「だんだんまとまってきた」という。この日はリリーフだったが、「先発もできる」と飯田氏は太鼓判を押す。

 この日は3回2/3を2安打5奪三振1失点。与えた四球はなかった。2番手ながら、60球投げたとあり、スタミナも十分だ。「最初のピンチはパワーで押し切っていた。メヒアの本塁打は甘かったけど、まっすぐが走っていたとは思う。ただ外国人真ん中まっすぐは反省材料。これからはそういうところもしっかりと抑えて欲しいですね。まだまだ育つ要素が満載です。

 9日からはPayPayドームでロッテ3連戦が控えるソフトバンク。杉山のピッチングも楽しみだ。

【動画】150キロ超え連発! 千賀も絶賛していた鷹・杉山一樹の好リリーフの映像

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