1位は楽天、2位はDeNA…巨人と阪神は? 専門家が12球団の指名を順位付け

楽天から1位指名を受けた早大・早川隆久【写真:編集部】
楽天から1位指名を受けた早大・早川隆久【写真:編集部】

野球解説者の野口寿浩氏が徹底解説、補強ポイントに合致した球団は?

 2020年の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が26日、都内のホテルで開催され、支配下指名で74選手、育成指名で49選手が指名された。今季も多くの球団の試合を現地で解説している野球評論家の野口寿浩さんによるドラフト総括。評価は数年経ってみないとわからないが、今年のウィークポイントを補えたかどうかという観点で評価をしてもらった。

【1位・楽天】
 4球団競合で、大学屈指の左腕、早大・早川隆久投手の交渉権を獲得。「チームにある慢性的な左投手不足を解消できた。3位のENEOS・藤井聖投手も左。来年、松井裕樹投手をどうするかというテーマも出てくると思いますが、今年はリリーフに苦しんだので、またリリーフに回せるのかなとも思います」と解説した。

 2位の法大・高田孝一投手も開幕ローテに十分食い込んでこれる。涌井や岸、則本昂という右腕がいい手本となる。「ベテラン投手が元気なうちに入ってくるのはいい。今年の楽天の補強ポイントは投手。亜大の内間拓馬投手も好投手。リリーフで起用できれば、先発2枚、リリーフ2枚を左右で獲れたというのが大きい」。また、塩見や弓削、藤平らにも相乗効果出ることを期待した。

【2位・DeNA】
 明大・入江大生投手を単独1位指名。「今永、浜口、東、石田と最近は左の先発投手を獲得してきたところで右投手の獲得。平良、上茶谷、入江……キャンプで球を見ないとわからないですが、6枠のいい競争、いいローテが組めるようになってきていると思います」と投手陣に厚みが増したと分析した。

 また2位で強打の内野手・牧秀悟内野手を指名できた点については「柴田、倉本、大和がいた内野陣に牧という長打のある新しいバリエーション。ソトの去就もはっきりしていない、というのもあると思う。流出となった時に対応ができるのでは」とオフを見据え補強したという部分を高いポイントに挙げた。

【3位・オリックスと広島】
 高校生トップクラス、福岡大大濠の山下舜平大投手を1位で指名しただけでなく、2位では3拍子揃った中京高の元謙太選手、3位には明石商の来田涼斗外野手と高校生3人を上位で。5位も強肩強打の捕手、豊橋中央高の中川拓真選手を指名。「昨年1位の宮城もそう、太田、紅林と高校生のいい選手を近年獲得しています。夢の持てる布陣になってきた気がします」

 広島は社会人No.1投手・栗林良吏投手を単独指名。2位は天理大の森浦大輔投手、3位は八戸学院大の大道温貴投手と即戦力投手を指名。今年は新人の森下が先発陣を引っ張っていることから「1,2,3位で即戦力投手を獲得できたのは大きいです。とにかく投手で苦しんだカープですから、栗林くんも森下みたいになるかもしれません。そうなってくると大瀬良が復帰して、厚みも出る」。4位の智弁和歌山・小林樹斗投手も将来性の高い投手とあり、期待の持てるドラフトとなった。

【5位・日本ハム】
 日本ハムは苫小牧駒大・伊藤大海投手を単独で1位指名。北海道出身が3選手と地元に密着。「日本ハムの毎年の特徴でもあるんですが、バランスよく、いろんなタイプを獲得している。足の速い中大・五十幡亮汰外野手、パワーヒッターのJFE東日本の今川優馬外野手と、タイプが違う選手が印象的です」。西川遥輝外野手がもしも、メジャー挑戦となった場合のことも想定してか、補強ポイントと合致。「五十幡くんが9番打者にでもいたら、嫌な選手になる。足のプレッシャーは脅威ですよ」

【6位・ロッテ】
 早大の早川を外したが、法大の152キロ左腕・鈴木昭汰投手を指名。「同じ左の先発もできる投手ですし、補強ポイントに合致していると思います。小島や中村稔というところにもう一枚加われば、切磋琢磨するでしょうし、厚みも増しますね」。2位には1位候補でもあった明石商の中森俊介投手。「将来は、佐々木朗希、中森俊介、夢がありますよね」とチームには若い世代に好投手がいることから、将来性も魅力。安田、藤原、佐々木朗と高校生の逸材を年々、獲得できているのも強みだ。3年後も楽しみだ。

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