「走攻守のあらゆる面で見劣り」 日本S語り草“33-4”の守護神が語るセパの実力差

ソフトバンク・工藤公康監督(左)と巨人・原辰徳監督【写真:藤浦一都、読売巨人軍提供】
ソフトバンク・工藤公康監督(左)と巨人・原辰徳監督【写真:藤浦一都、読売巨人軍提供】

まずは春季キャンプから「日本一」に目標設定すべし

■ソフトバンク 4-1 巨人(日本シリーズ・25日・PayPayドーム)

 25日にPayPayドームで行われた「SMBC日本シリーズ2020」第4戦は、ソフトバンクが4-1で巨人を下し、史上初の2年連続“スイープ”(4勝0敗)で4年連続日本一を達成した。今年は日本シリーズ史上、両軍の得点の総計が「33-4」で過去最悪のワンサイドといわれた、2005年のロッテ-阪神に匹敵すると話題になっている。しかし、日米通算234セーブを誇り、05年当時ロッテの守護神だった小林雅英氏は「それどころではない。パとセの差はあの時より広がっている」と警鐘を鳴らした。

 巨人は1回、1番に抜擢された若林が右中間を破る二塁打を放ち、続く2番・坂本が左翼フェンス直撃の先制適時二塁打。このシリーズで第4戦にして初めてリードを奪った。

 しかし、流れが来たかに思えたのは、つかの間だった。先発の畠はその裏、1死から中村晃に右翼線二塁打を浴び、続く柳田に右翼席へ逆転2ランを被弾。あっという間にひっくり返され、続く2回にも甲斐に2ランを許し、差を広げられたのだった。

 スコアは第1戦が5-1、第2戦13-2、第3戦4-0、そして第4戦4-1。合計26-4の数字が、両軍の埋めがたい差を物語っている。巨人はセ・リーグを独走で制したのがウソだったかのように、完敗を繰り返した。昨年の日本シリーズも同じソフトバンクにスイープされ(合計23-10)、雪辱を誓って臨んだが、むしろ差を広げられてしまった格好だ。

「2005年は勢いの差、ここ数年はパ・リーグとセ・リーグの間にはっきりと力の差がついている」

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