「僕は救われた」島内が明かした秘密の部屋の存在 楽天名物“サトコの部屋”とは?

会見に臨んだ楽天・島内宏明【写真提供:楽天野球団】
会見に臨んだ楽天・島内宏明【写真提供:楽天野球団】

「試合が終わってから1時間、優しく話を聞いてもらい救われました」

 楽天と新たに4年契約を結んだ島内宏明外野手が、11日の契約更改後の会見で、チームを陰で支える“秘密の部屋”の存在に触れた。

 島内は9年目の今季も69試合で5番、31試合で4番を務めるなど打線の主軸を担った。114試合に出場し打率.281、出塁率.363、8本塁打53打点9盗塁の成績をマーク。ただ、端で見る飄々としたイメージとは裏腹に、今季はかなり精神的に追い込まれていたようだ。

「みんなが同じ条件なので、コロナ禍を言い訳にはしたくないけど、シーズンへの入り方が難しかったし、外にあまり出られなくてリフレッシュできなかった。メンタル的にプロ9年間で1番しんどかった」と打ち明けた。「眠れない時もあった」と言うほどに状態は深刻だったという。

 そして、島内はこう感謝を口にした。「そんな中で、いろいろな人に助けてもらいました。特に、栄養士の方にいろいろ話を聞いてもらって、なんとかメンタルを保つことができました。楽天名物“サトコの部屋”があるんで」。この“サトコの部屋”とは一体なんなのだろうか?

 島内が語った楽天名物“サトコの部屋”とは、本拠地・楽天生命パーク内にある、球団コンディショニング部の管理栄養士である長坂聡子さんの仕事部屋のこと。「アドバイスというより、優しく話を聞いてくれるんですよ。試合が終わってから1時間くらい。僕はそれに救われました」と島内。「(サトコの部屋を訪れるのは)野手では僕だけですが、投手には何人かいるそうです。名前は明かせませんけどね」と、部屋の“常連”が数人いる裏話を明かしつつ島内は笑った。

 楽天は今季、開幕直後は首位を走りながら、9月以降徐々に負けが込み、結局Bクラスの4位に終わった。チーム生え抜きの中堅選手で主軸を担う島内にとっては、ストレスのたまる展開だっただろう。そんな中で長坂さんの存在から、本職の食事や栄養に関するサポートのみならず、欠かせない癒しを得ていたよう。勝負師にとっても、信頼できる人の存在ほど強い武器はないのかもしれない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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