闘将・星野仙一監督、無敗・田中将大で悲願の日本一 楽天が歩んだ歴史を振り返る

楽天が歩んだ歴史を振り返る【写真提供:楽天野球団】
楽天が歩んだ歴史を振り返る【写真提供:楽天野球団】

ジョーンズ、マギー、斎藤隆と大型補強、無敗エース田中&新人則本らが躍動した

 2019年に球団創設15周年を経た楽天。スタートの分配ドラフト、東日本大震災などさまざまな苦難を乗り越え、2013年には日本一を成し遂げるなど、ファンに愛される球団へと着実に成長を続けている。

 そこで、その苦楽を振り返りつつ、15年の歩みをたどっていく。第3回は「球団創設9年目に成し遂げた悲願の初優勝&日本一」。初優勝、そして日本一に輝いた2013年シーズンを振り返る。

 長年チームの成長を支えた岩隈久志投手はマリナーズへ、山崎武司内野手は中日へ移籍するなど、主力が抜けた2012年は、勝率.500をマークするもリーグ4位に終わる。すると、オフに大型補強に動いた。メジャーリーグからアンドリュー・ジョーンズ外野手、ケーシー・マギー内野手、そして斎藤隆投手を獲得した。

 迎えた開幕戦は、WBCに出場した田中将大投手が先発登板を回避。ルーキー・則本昂大投手が先発を任されるも1-7で惨敗を喫するなど、やや不安なスタートとなったが、5月に入ると6連勝を飾り、交流戦では15勝9敗で2位と好成績をマーク。ここから勢いに乗り7月4日に首位に立つと、大きく調子を落とすことなく、8月28日についにマジック点灯。

 順調に勝利を積み重ね、マジック「2」で迎えた9月26日の西武戦。幸先よく先制するも、中盤に逆転を許し、2点ビハインドで迎えた7回表、4番・ジョーンズの走者一掃の適時打で逆転に成功。そして1点差で迎えた最終9回裏、マウンドにはここまで無敗の田中が上がった。

 この時点でマジック対象チームのロッテが敗れていたため、マジックは「1」となっており、楽天が勝利を収めればリーグ優勝が決まるという状況になっていた。大事な最終回を任された田中は得点圏に走者を背負いながらも、最後は三振を奪って試合終了。悲願のリーグ王者に輝いた。

 2013年の最終的な結果は82勝59敗3分、勝率.582。2位の西武に7.5ゲーム差をつけてのリーグ優勝となった。そしてクライマックスシリーズでは4勝1敗でロッテを下し、初の日本シリーズ進出を決めた。

巨人との日本シリーズで繰り広げた球史に残る熱戦

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