カブスはなぜダルビッシュを放出したのか? 電撃トレードの裏にある両球団の思惑

パドレスへのトレード移籍が決まったダルビッシュ有【写真:Getty Images】
パドレスへのトレード移籍が決まったダルビッシュ有【写真:Getty Images】

パドレスは5対2の大型トレードでダルビッシュを獲得

 パドレスは29日(日本時間30日)、カブスとの5対2の大型トレードでダルビッシュ有投手を獲得したと発表した。カブスからはダルビッシュの女房役を務めたビクター・カラティニ捕手がダルビッシュとともにパドレスに移籍。パドレスで今季7勝を挙げたザック・デイビーズら計5選手が交換相手となる。

 今季リーグ最多勝に輝き、サイ・ヤング賞投票でも2位に入ったダルビッシュをなぜカブスは手放すのか。そしてダルビッシュを獲得したパドレスの狙いはどこにあるのか? 米メディア「ジ・アスレチック」は「パドレスはカブスからユウ・ダルビッシュを獲得するトレードを決定的に」と題する記事を公開。両球団の番記者がこのトレードの思惑を解説している。

 パドレス番のデニス・リン記者は、ダルビッシュが先発ローテの1番手ないし2番手を務めると予想。ダルビッシュに加え、2018年のサイ・ヤング賞左腕ブレイク・スネル投手もレイズとのトレードで獲得したことで、パドレスは「突然、球界で最も層が厚い投手陣の1つ」を持つことになったと言及。今季頭角を現したディネルソン・ラメットとダルビッシュ、スネルの3人は「多くの球団で1番手になれる投手」であるとし、なかでもダルビッシュは「3人の中で最も完成した」投手であると評した。パドレスはダルビッシュに「複数回プレーオフで先鋒を務める」役割を期待しているという。

 一方、カブスがダルビッシュを放出した理由を解説したのはカブス番のシャハデフ・シャルマン記者だ。シャルマン氏によると、カブスが今オフに最優先しているのは「給与の削減」であるという。ダルビッシュとカブスの契約は残り3年で5900万ドル(約61億円)を残している。新型コロナウイルスが蔓延する以前であれば、カブスはこの契約を「バーゲン」だと見ていただろうとしながら、無観客の短縮シーズンで大幅な減収となり、事情が変わったと説明する。

 カブスは緊縮のために、クリス・ブライアント内野手などの主軸選手をトレードで放出する噂が絶えなかったが、ブライアントは近年成績が低迷。シャルマン氏はブライアントでは満足のいく見返りを期待できないと指摘し、ダルビッシュがトレードの駒として「最適」だったことを示唆している。

 球団史上初のワールドシリーズ制覇を目指し、エース級投手を求めていたパドレスと、新型コロナウイルスの影響を受け、支出を抑えたいカブスの思惑が合致したトレード。両球団にとって吉となるか。

(Full-Count編集部)

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