ドラ1早川と元巨人・有望株右腕の22歳コンビに期待 楽天21年ブレーク候補は?

楽天・黒川史陽、早川隆久、村林一輝(左から)【写真:荒川祐史、楽天野球団】
楽天・黒川史陽、早川隆久、村林一輝(左から)【写真:荒川祐史、楽天野球団】

涌井のご指名受けた「京都のドカベン」が正捕手獲りに挑戦

 2020年はシーズン前半に首位に立つこともあったが、最終的に4位に終わった楽天。しかし、石井一久GMが新たに監督を兼ねる2021年へ向け、期待感が高まっている。

 Bクラス転落の一因となった抑えには、松井の2年ぶりの復帰が決定。となると、涌井、岸、則本昂に次ぐ先発投手が上位進出の鍵となる。ドラフトでは、最速155キロ左腕の早大・早川隆久投手を4球団競合の末に抽選で引き当てたのをはじめ、大学・社会人の即戦力投手4人を獲得。8年ぶりのリーグ優勝を狙う2021年の楽天で、ブレークが期待される若手をピックアップしてみよう。

〇早川隆久投手(1年目・22歳)

 新人とはいえ、アマチュアナンバーワン左腕は1年目から開幕ローテ入り&2桁勝利を期待される。大学通算14勝12敗、防御率2.51。とりわけ、2020年の成長ぶりは著しかった。主将を任され、コロナウイルスの感染拡大のために8月開催となった春季リーグ戦で、自己最速を一気に4キロ更新する155キロを計測。秋季リーグ戦では6勝0敗、防御率0.39という圧巻の投球で、早大を10季ぶりの優勝に導いた。3年生まで完投したことがなかったが、この1年で2完封、5完投と頼もしい。

〇高田萌生投手(5年目・22歳)

 巨人時代の2018年にイースタン・リーグで最多勝、最優秀防御率、最高勝率の3冠に輝いた大器。しかし、1軍では通算2試合登板0勝1敗と日の目を見ないまま、2020年シーズン中に高梨雄平投手とのトレードで移籍した。楽天加入後はイースタンで10試合4勝1敗、防御率5.66。150キロを超える速球主体の本格派右腕で、“大化け”の可能性もあるが、早川ら大卒新人と同じ1998年生まれなだけに、結果を出していきたい。

〇黒川史陽内野手(2年目・19歳)

 智弁和歌山高時代に5季連続甲子園出場、通算34本塁打を誇った左打ちのスラッガーは、高卒1年目にしてファームで「3番・二塁」に定着し、打率.297、6本塁打、31打点。9月に1軍に昇格すると、同4日のオリックス戦に「7番・二塁」でスタメンデビューを飾り、1点を追う2回無死満塁でのプロ初打席で、山岡から同点右犠飛をマークした。結局1軍では打率.143(14打数2安打)、0本塁打、2打点に終わったが、スター性は十分。2021年は内野レギュラー陣に割って入るのはさすがに至難だが、そんな可能性さえ感じさせる大物だ。

〇村林一輝内野手(6年目・23歳)

 もともと遊撃守備と俊足には定評がある。課題の打撃でも、2020年はファームで打率.295をマークし、15盗塁も決めた。11月7日のファーム日本選手権では決勝打を含む5打数4安打2打点でMVPを獲得。1軍でも打てることを実証すれば、ルーキーイヤーから1軍で「1番・遊撃」の定位置をつかんだ小深田も脅かす存在となるだろう。

〇石原彪捕手(5年目・21歳)

 2020年は正捕手・太田の戦線離脱をうけて、9月30日のソフトバンク戦で12歳上の涌井から女房役に指名され、以降6試合連続でバッテリーを組み、「大胆なリードをする」と評価された。打撃成績は18試合出場で打率.174。172センチ、96キロで、京都翔英高時代は「京都のドカベン」の異名を取っていた。太田、足立、田中貴、下妻、堀内らと横一線の正捕手争い。この若武者が抜け出してもおかしくない。

(Full-Count編集部)

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