肩の強さ&補殺数だけじゃ計れない? 進塁を抑止する“送球力”の高い外野手は…

ヤクルトの青木宣親(左)とロッテのレオネス・マーティン【写真:荒川祐史】
ヤクルトの青木宣親(左)とロッテのレオネス・マーティン【写真:荒川祐史】

補殺だけでなく、走者の進塁抑止なども含めた送球による貢献を表した「ARM Rating」

 外野手の守備において必要な要素の1つとなるのが「肩の強さ」だ。守備範囲の広さや捕球能力と共に、走者を先の塁に進ませないための送球も名手には欠かせない能力と言える。

 肩の強い外野手、また肩が強くなくとも送球が正確な外野手であれば、走者は先の塁を狙いにくくなる。例えば、走者一塁での右前安打で右翼手の“肩”で走者を三塁に進ませない、走者二塁で本塁に突入させない、というのも外野手の“抑止力”と言える。

 野球を科学的に分析するセイバーメトリクスでは「ARM Ratings」という指標がある。これは、送球により走者を刺した外野手の「補殺」だけでなく、走者を進ませなかった「抑止力」も含めて、外野手の送球による貢献を得点換算したもの。この「ARM Ratings」において、12球団で上位に位置する選手を見ていこう。

 外野手の送球は肩が良いだけでは不十分だ。打球へのチャージの速さや捕ってから送球に移るまでの速さ、そして送球の正確さも必要になる。指標の上位に位置する選手は、肩が強いというわけではなく、こうした“総合的な送球力”に秀でていると考えた方がいいだろう。

12球団の外野手で「ARM」でトップとなったのはヤクルトの青木

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