山口俊をジャイアンツが獲得した理由 編成トップも忘れられぬ巨人時代の投手3冠

ジャイアンツとの契約が正式発表された山口俊【写真:AP】
ジャイアンツとの契約が正式発表された山口俊【写真:AP】

地元放送局NBCスポーツはジャイアンツが山口とマイナー契約を結んだ背景を報道

 ジャイアンツは20日(日本時間21日)、ブルージェイズを自由契約になった山口俊投手とマイナー契約を結んだと発表。メジャー昇格を考慮したスプリット契約で、キャンプには招待選手として参加する。スプリングトレーニングでは先発として調整させる方針。地元放送局「NBCスポーツ」は山口の獲得に至った背景を伝えた。

「なぜジャイアンツは投手枠争いにヤマグチを加えたか」との見出しで報じた記事で、ジャイアンツは日本時代からマークしてきたと伝えた。巨人時代の2019年には最多勝、最多奪三振、最高勝率の投手3冠を獲得。ファーハン・ザイディ編成本部長は山口へ高い期待を寄せているようだ。

「ヤマグチは我々の国際スカウトが日本でたくさん見てきた男だ。2019年にすさまじいシーズンを送った。そして先発、救援両方で長く成績を残してきた。しかし、日本での2019年シーズンは彼の成績は非常に印象的だ」

「日本でのスカウト評を我々が持っていて、いくつかの役割で投げることができる経験豊富な先発投手だ」

 今季が2年契約最終年だった山口の年俸317万5000ドル(約3億3300万円)はブルージェイズから支払われる。仮にメジャー昇格してもメジャー最低年俸の6000万円程度と“安価”だ。ジャイアンツの先発陣はエースのクエト、ガウスマン、ウッド、サンチェスら。記事で「先発ローテに空きはないが、ザイティ編成本部長は今のところヤマグチを先発として見ている」と開幕ローテ争いに加わる見込みと伝えた。

 昨季は17試合に登板して2勝4敗、防御率8.06。中継ぎとして結果を出せなかったが、これはコロナ禍での調整の難しさ、と球団は見ているようだ。「速球とスプリットをともに40%の割合で投げていた。速球は強く打たれていたが、スプリットに関しては対戦打者はわずか打率.222、長打率.318だった」と優れた勝負球を持っていることを伝えた。

 開幕ロースターに入らなかった場合、ヤマグチはマイナー契約をオプトアウト(契約破棄)することができる。山口にとって、オープン戦は勝負の1か月となりそうだ。

(Full-Count編集部)

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