延長10回に見えた侍ジャパンの巧者ぶり 米メディアが見た“米国との違い”とは?

サヨナラ打を放った侍ジャパン・甲斐拓也(右)と米国代表のアルバレス【写真:AP】
サヨナラ打を放った侍ジャパン・甲斐拓也(右)と米国代表のアルバレス【写真:AP】

スポーツ専門メディアが着目した「スモール・ベースボール」

■日本 7ー6 米国(2日・ノックアウトステージ・横浜)

 東京五輪の野球日本代表「侍ジャパン」は2日、米国代表との準々決勝で逆転サヨナラ勝ちを飾った。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は、延長10回タイブレークでの“日米の違い”に注目。緻密な巧者の戦法が、試合を決したと注目している。

 無死一、二塁から始まるタイブレーク。表の攻撃だったアメリカは、強攻策で3者凡退に倒れた。記事では「米国の表の攻撃と日本の裏の攻撃で、重要な違いがあった」と指摘。日本は先頭の栗原が犠打を決め、1死二、三塁に。直後に甲斐拓也捕手(ソフトバンク)のサヨナラ打で決めた。

 同メディアは、“送りバント”に着目。ゴロを打たず、打球に角度をつけるフライボール革命が席巻したメジャーリーグでは「過ぎ去ったもの」だと言及した。1点ビハインドの4回無死一塁でも、梅野隆太郎捕手(阪神)が犠打を決め、坂本勇人内野手(巨人)の適時二塁打で二塁走者の村上宗隆内野手(ヤクルト)の生還をもたらしたと紹介。「もし彼(村上)が一塁にいたら生還していた保証はどこにもなかっただろう」と振り返った。

 国際舞台では、2006年のWBCで王貞治監督が「スモール・ベースボール」を標榜し、初代王者に輝いた。緻密な戦い方で劇的勝利を引き寄せた侍ジャパン。米メディアが改めて“侍の強さ”を目撃した瞬間だった。

(Full-Count編集部)

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