剛腕コールが「マサヒロから学びたい」 ヤ軍番記者が明かした田中将大の厚い人望

ヤンキース時代の田中将大(右)とゲリット・コール【写真:Getty Images】
ヤンキース時代の田中将大(右)とゲリット・コール【写真:Getty Images】

ヤ軍番記者のボーランド氏「尊敬の念はこれ以上高くなりようがないレベル」

 2014年から昨年までヤンキースに7年間在籍した楽天・田中将大投手。入団から6年連続2桁勝利を挙げるなど、通算78勝を挙げた右腕は人望も厚く、昨年加入したゲリット・コール投手も田中から学ぶのを楽しみにしていたという。ニューヨーク地元メディア「ニュースデイ」のヤンキース番記者、エリック・ボーランド氏がFull-Countの取材に応じ、田中について語ってくれた。

 ピンストライプのユニホームに7年間袖を通した田中。ボーランド氏は「チームメートがとても寂しがっているのは見ていれば分かるよ」と、ヤンキースの選手らが“田中ロス”に陥っていることを明かした。さらに、アストロズから9年総額3億2400万ドル(約356億4300万円)の大型契約で昨季ヤンキースに加入したコールが田中をとても慕っていたとも証言した。

「彼(田中)はゲリット・コールのお気に入りのチームメートの1人だった。コールはマサヒロ・タナカのことが大好きだった。コールが(アストロズから移籍して)ニューヨークに到着したときに話していたことで1つ覚えているのは、どれだけマサヒロから学ぶことを楽しみにしているかということだった。コールは間違いなく素晴らしい投手だけど、そんな彼ですらマサヒロとお近づきになって彼から学びたい、と話していた。『マサヒロから学びたい』。それが彼が使ったフレーズだった」

 ボーランド氏にとっても田中は印象深い選手だったようだ。「彼は私が見てきたヤンキースの選手の中で、最もプロフェッショナルな選手の1人だった。ヤンキースの一員になると多くのメディアに対応しないといけない。日米両方のメディアにね。彼はいつもメディアに敬意を持ち、私たちの仕事を理解してくれていた」と、プロとしての振る舞いに感銘を受けていたという。

 さらに「1対1で話を聞く必要があるときは、彼とシンゴ(通訳を担当していた堀江慎吾さん)、ヨシキ(マネジャー、広報担当の佐藤芳記さん)はいつも融通をきかせてくれた。『あなたの役に立ちたい』という風にね。記者の立場からのマサヒロへの尊敬の念は、これ以上高くなりようがないレベルだよ」とも述べた。プロ意識に満ちた田中は米メディアからも尊敬の念を抱かれる存在だったようだ。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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