“落合ドラフト”大量9人指名も7年でゼロに… 中日・遠藤&井領が戦力外、加藤は移籍

中日・遠藤一星(左)と井領雅貴【写真:荒川祐史】
中日・遠藤一星(左)と井領雅貴【写真:荒川祐史】

遠藤はプロ入り後に外野手転向、井領は代打で存在感見せた時期も…

 中日は7日、遠藤一星外野手と井領雅貴外野手、武田健吾外野手、三ツ間卓也投手、ランディ・ロサリオ投手、育成の丸山泰資投手の6人に来季の契約を結ばないことを通告したと発表した。遠藤と井領が指名された2014年のドラフト組では、大量9人が支配下で入団するも、7年でチーム所属の選手はゼロになることに。残るは、今季途中にロッテに移籍した加藤匠馬捕手だけとなった。

 7位指名を受けて東京ガスから入団した遠藤は、3年目に内野手から外野手に転向。2019年にはキャリア最多の108試合に出場し、打率.270、2本塁打、11打点をマークした。ドラフト6位で当時のJX-ENEOSから入団した井領は昨季、キャリア最多の79試合に出場。2人とも代打や守備固めで存在感を示す時期もあったが、ともに30歳を過ぎた中で若手の台頭を許す格好となった。

 中日の2014年ドラフトといえば、当時の落合博満GMの意向が色濃く反映された指名だった。即戦力として一本釣りしたドラフト1位の野村亮介投手(当時・三菱日立パワーシステムズ横浜)は、わずか3年で戦力外に。ドラフト2位の浜田智博投手(九産大)も2年で育成契約となり、2020年限りで現役のユニホームを脱いだ。

 3位の友永翔太外野手(日本通運)もレギュラー奪取とはいかずに2019年に現役を引退。4位の石川駿内野手(当時・JX-ENEOS)は2020年に戦力外となった。下位指名だった8位の山本雅士投手(四国IL・徳島)は2018年に、9位の金子丈投手(大商大)は2017年にそれぞれ戦力外となっており、今季限りで「2014年ドラフト組」の選手はチームからいなくなる。

 そんな中で、ひとり奮闘を続けるのが5位の加藤。青学大から入団し、5年目の2019年には92試合に出場して正捕手に近づいた。しかし、2020年から木下拓哉の台頭を許し、今季途中にトレードで新天地へ。ロッテでは44試合に出場し、リーグ優勝を目指すチームの戦力となっている。

 2014年当時、低迷する中日は即戦力を求める中で高校生を回避し、社会人と大学生らを相次いで指名。1軍でのチャンスもあった中で、結果的に“落合チルドレン”たちは強竜復活に大きく貢献することはできなかった。

【一覧】2014年“落合ドラフト組”は育成の3人もすでに現役引退…指名された全選手

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