巨人・亀井善行が引退会見 決断は5月、股関節など故障に耐え「完治することがなかった」

引退会見に臨んだ巨人・亀井善行【写真:編集部】
引退会見に臨んだ巨人・亀井善行【写真:編集部】

今年の5月に決断、9月上旬に原監督に報告、CS出場を目指していく

 巨人・亀井善行外野手が21日、都内のホテルで引退会見を開いた。引退を決意したのは5月頃で、原監督らには9月に思いを伝えていた。股関節や内転筋の痛みなど故障が大きな理由になったことを明かした。

 ファンから絶大な人気を誇るチーム最年長の亀井がユニホームを脱ぐ。会見で亀井は「5月に引退することは決めていました。1人で悩みました」。今年は91試合に出場し、打率.216、3本塁打も、3月26日、DeNAとの開幕戦(東京ドーム)の9回に開幕戦史上初となる代打サヨナラ本塁打を放つなど勝利に貢献。守備やベンチで後輩に声をかけるなどチームに欠かせない存在となっていたが、早い段階で決断をしていた。

 そんな亀井の引退の知らせにファンや関係者も寂しさが募る。晩年は肉体との戦いだった。「今季の成績もそうですが(昨年の)怪我でスタートしましたが、トレーニングを積みましたが、完治することはなかった。パフォーマンスの方でいいプレーができないと感じました」と明かした。

 2004年にドラフト4巡目で巨人入り。ルーキーイヤーは清原和博氏、高橋由伸氏ら「本当にすごい選手ばかりだった」という環境での戦いだった。この先、不安を感じたが実戦で安打を放った時に「清原さんにナイスヒットと言っていただけた。これが第一歩なんだと思えた」とエピソードを明かした。

 12日の阪神戦(東京ドーム)で受けた死球による負傷で登録抹消中だが、最短23日の本拠地最終戦となるヤクルト戦(同)から1軍登録が可能になる。まだCS出場をかけて戦っており、本当の“ラスト”はもう少し先。チームは特別な思いを持って、今後の戦いに挑んでいく。

○亀井善行(かめい・よしゆき)1982年7月28日、奈良県生まれ。39歳。上宮太子高から中大を経て04年ドラフト4巡目で巨人入り。2年目の06年に開幕スタメンを勝ち取る。09年には侍ジャパンWBC日本代表に選出。シーズンでも最多の134試合出場、25本塁打でチームの日本一に貢献しゴールデングラブ賞受賞。通算成績は1412試合、打率.257、101本塁打、462打点。右投左打。(成績は10月21日現在)

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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