秋広、松原、そして丸… 熾烈な外野手争いが注目、巨人開幕スタメン大予想

巨人・松原聖弥(左)と丸佳浩【写真:荒川祐史】
巨人・松原聖弥(左)と丸佳浩【写真:荒川祐史】

期待の若手は左の秋広と右の北村、支えるベテランとの相乗効果に期待

 リーグ3連覇を逃した2021年。原辰徳監督が3年契約を結び、中、長期的に強い選手、常勝軍団を作る使命を任された。国内他球団からの大きな補強はなく、2021年の現有戦力に加え、大砲・ウォーカーら投打に加わる新外国人選手、期待の若手でオーダーを組んでいくことになる。春季キャンプやオープン戦で戦力に変動は生じるだろうが、現時点での2022年開幕スタメンを“最速”で占ってみる。

 レギュラーとして“確約”されるのは「4番・三塁」の岡本和真、打順は流動的ながらも遊撃の坂本勇人くらいだろう。岡本和は39本塁打、113打点で2年連続で2冠王に輝き、ゴールデン・グラブ賞を獲得。次代のチームを牽引していく存在。主将の坂本とともにチームを支える。

 ここからは原監督の目に留まった選手が開幕スタメンの名に連ねることになるのだが、決して“上位9名”が選ばれるわけではない。長いシーズンを戦っていくための戦力の見極め、勝負所でベンチから送り出すメンバーも重要となってくる。代打、代走、途中交代で守備に就く選手など、流れを変えられるメンバーにも高い能力、技術が求められる。

 まずは毎年“悩みの種”といえる1、2番には吉川尚輝、松原聖弥のコンビを据えたい。吉川は2021年、左手中指に死球を受けて骨折して離脱もあったが、打率.272、5本塁打、25打点。勝負強さが出てきた。松原も規定打席に到達。両者とも背番号を今季からそれぞれ「2」と「9」の一桁に変更することから見ても、大きな期待が寄せられる。

 熾烈な争いになるのは外野陣。松原だって確約とまではいかないだろう。北村拓己、若林晃弘、石川慎吾、そしてリハビリ中の梶谷隆幸、ウィーラー、一塁手との兼ね合いになるが中田翔ら実績のある選手がずらり。また高卒2年目の秋広優人、ポスト亀井の呼び声も高いドラフト5位の岡田悠希、育成契約から支配下となった八百板卓丸にもチャンスはある。楽しみな争いではある。

 ここでポイントでもあり、忘れてはいけないのが丸佳浩の存在。5年契約の3年目となった2021年は4月に新型コロナウイルスの感染での離脱や、不振で2軍降格もあった。それでも118試合で打率.265、23本塁打、55打点の成績を収めた。もちろん、岡本和の後を打つ「5番・中堅」を任せられるキャリアの持ち主ではあるが、気になるのは終盤の勝負所で出てくる左の代打の切り札が不在なこと。2021年までは主に亀井善行が務めていた役割だ。

 強いチームを作る時にベンチメンバーから先に考える指揮官の考え方からすれば、ここは丸を“切り札”にして、まずは経験を踏ませたい選手から試すこともあり得る。その選手が不振に陥った時は、丸ら経験豊富な選手が出てくるという構成だ。ここに左打者の秋広、八百板、岡田や右の北村らが食いんでくるような争い、その高い競争意識の中で若手とベテランのバランスが取れたチーム編成になることを期待したい。

【一覧】育成と常勝のためにあえて丸を… 最速で予想する巨人開幕スタメン

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