完璧な中継プレーは「新庄野球の象徴」 キャンプ効果で早くも好守連発…球団OB絶賛

日本ハムは4回、完璧な中継プレーで進塁を阻止した【画像:パーソル パ・リーグTV】
日本ハムは4回、完璧な中継プレーで進塁を阻止した【画像:パーソル パ・リーグTV】

4回守備で内野手登録の中堅・細川から完璧な中継プレー、わずか1安打で本拠地初勝利した

■日本ハム 1ー0 ヤクルト(オープン戦・2日・札幌ドーム)

 新庄剛志監督率いる日本ハムは2日のヤクルトとのオープン戦(札幌ドーム)を1-0で完封勝ちした。無失策と守り切り、ビッグボスの本拠地初采配から目指す“守り勝つ野球”を体現。日本ハム、阪神など4球団でプレーした野球評論家の野口寿浩氏は好守連発の4回について、「新庄監督のやりたい野球を象徴していた」と絶賛した。

 野口氏が称えたのは4回1死一、二塁の守備だ。オスナが高々と打ち上げた打球は左中間深くへ。内野手登録の中堅・細川が後ろから捕球。素早く低い送球で中継の遊撃・石井へつなぎ、中継プレーで三塁を狙った二塁走者・内山壮を刺してみせた。

 完璧な中継プレー。野口氏はキャンプ中の実戦から行っていた送球練習の賜物と指摘した。その練習とは外野フライで走者がいない場面でも三塁走者がいることを想定。全力で本塁送球していた。「バックホームの練習、あれが生きているんじゃないかと思います。あの習慣がいい方向に出たんだと思います」。

 NPB通算21年間プレーしてきた野口氏もバックホーム練習を初めて見た時は「今まで見たことない。こんなことをやるんだ」と衝撃を受けたという。さらに、チームは「フラフープ」を使ってキャンプ中から低い送球を心掛けてきた。野口氏の称賛は続く。

「複数ランナーがいて、走者を刺しにいく時は高い送球を投げません。低い球を投げるのがセオリーです。それでも、当たり前のことを当たり前にできるのは普段から意識づけしているから。結果として出ると、選手たちも『俺たちがやってきたことは間違いない』と思うのではないでしょうか」。今後のチームへの好影響を指摘した。

 直前の4回無死一、二塁では本職が二塁手の一塁・渡邊が中村のバントに猛チャージ。ストライク送球で三塁封殺した。捕手登録の左翼・田宮、外野手登録の三塁・浅間と不慣れなポジションをこなして無失策。1安打1得点で勝ち切った。

 野口氏は現役時代に左翼・森本、中堅・新庄、右翼・稲葉ら守備力の高い日本ハムを見てきた。「まだ、さすがに、あの頃ほどの守備の良さは感じません。ただ、今年は守りの野球をしていくんだろうな、というのは見えました。どれだけ失点を防いで、少ない得点で勝っていくか。そういうのが見えた気がします」。日本ハムの新しい野球に目を細めていた。

【動画】「新庄野球の象徴」と球団OBが絶賛! 内野手登録の中堅・細川らが見せた完璧な中継プレー

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