鷹・甲斐拓也、休日返上も「特別なことではない」 打率.104と苦しむ胸の内

休日を返上し練習するソフトバンク・甲斐拓也【写真:福谷佑介】
休日を返上し練習するソフトバンク・甲斐拓也【写真:福谷佑介】

「特別なことではないと思いますし、打ちたいと思っているなら練習しないといけない」

 ソフトバンクの甲斐拓也捕手が25日、休日返上で練習を行った。チームはこの日、札幌から福岡の移動日。野手陣は移動休みだったものの、先発投手陣が練習を行うグラウンドに姿を見せると、1人で黙々と約2時間半にわたって、フリー打撃とティー打撃でバットを振り込んだ。

 甲斐は開幕から打撃不振に陥っており、ここまで23試合に出場して59打数6安打、打率.102と低迷。その責任を痛いほど感じており、この日も到着した福岡空港からPayPayドームへと直行して打撃練習に励んだ。スマートフォンで打撃フォームをチェックするなど、復調へのキッカケを掴もうと必死だ。

「結果を見たら分かることなので。どれだけチームに迷惑をかけているかとか、チームの足を引っ張っているか、というのを考えた時に、自分自身勝つためにやってますし、勝ちたい、打ちたいと思った中で、選択したのがこれだっただけ。特別なことではないと思いますし、打ちたいと思っているなら練習しないといけないし、言うだけで打てるようになるものでもないので」

 チームは開幕9連勝を飾ったものの、その後はやや黒星が先行している。扇の要として全試合にスタメン出場している甲斐も、それを重く受け止める。捕手としてリード面や守備面はもちろん、打線に並ぶ1人として打撃面でも貢献しなければ行けない。現状を打破するためにも、練習する以外に選択肢はなかった。

「特別なものではないと思います。チームに迷惑かけているし、チームのみんなもすごく声をかけてくれて、先輩方も声かけてくれる。この前(23日の日本ハム戦で)打った1本だけでも喜んでくれた。勝ちたい、打ちたいからのこの選択肢です」。苦悩する胸の内を語った甲斐。この努力が実を結ぶ時が来ることを期待したい。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)