ガルビス抹消の理由は? 柳町の復帰メドは? 鷹・藤本監督の一問一答全文

全体練習を見守ったソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
全体練習を見守ったソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

ガルビスとは全体練習前に話し合い「本人も納得してくれました」

 ソフトバンクは15日、本拠地PayPayドームでリーグ戦再開に向けて全体練習を行った。この日、フレディ・ガルビス内野手が今季2度目の出場選手登録抹消。藤本博史監督は新助っ人の降格の理由や、この日2軍戦で実戦復帰した柳町達外野手の状態や1軍復帰のメドなどを語った。

 藤本監督の練習後の一問一答は以下の通り。

――2日間はゆっくりできた。
「昨日、筑後に行っていたよ。ちょっとリハビリのメンバーを、森くん(ヘッドコーチ)と見に行ってました。ゆっくりできていません」

――ガルビス選手が抹消。
「2試合しか使っていないっていうのはあるんだけど、来た時よりは日本の投手に入っていけてるのかなというのはあるけど、やっぱり助っ人として来てるんだから結果を出してもらわないと。牧原大とガルビスどっちがいいんだ、牧原大です、だったら牧原大を使うもんね。ガルビスはあとから守るとか、代打でいくとか、そういうタイプじゃない」

「だったら状態をもっと上げてくれんかと、本人とさっきも話し合った。『自分でどうだ』って聞いたら、自分でも『いい状態ではない』と。慣れるのに時間がかかるし、だからといって2軍に行きたいわけでもない。そこは話をして、本人も納得してくれました。当然2年契約しているわけだから。こっちは必要として1軍に呼んでいるわけだから、必要とされてくるガルビスにとってはやっぱりプレッシャーがあるかわからないけど、そこはやっぱり結果を出してもらわないとね」

――2軍では柳町くんが出場。
「昨日そこの話を聞きに行こうと思ったんだけど、まだ足の状態がね。まだ7割ぐらいしか走ってないということなんで。この3連戦に出て17日に合流という予定だった。柳町ともその話をして、そこに合わしてトレーニングしてくれよっていうことで、最初の3日間は休めて、動かして、昨日から3連戦に出る予定だった」

「小久保(2軍監督)と話し合った中で、7割ぐらいしか走ってなかったら危ないんじゃないですか、ということでおそらく外してると思うんですね。今日は2打席、DHで立ってると思うけど、果たしてそれでこっちに来て、17日からセンター守って、というのができるのか。柳町の守備固めはいないんですよ。出たら最後まで。それできるのかっていうことですよ」

「16人の枠の中で外野のポジションはグラシアルの後も守らなきゃいけない、柳田の後も守らないといけない。センターの後はいないんですよ。それを柳町ができるかどうかですよね。できるなら呼びます。前半あれだけ頑張ってくれて、こっちはこの10日間、6試合だけでもいないのは痛い。いてくれるのと、いないのとでは全然違う。うまく治らなかったかなということかな。実際、あのままやってたら、もっと長く休んでる可能性があるから」

練習で汗を流したソフトバンク・柳田悠岐【写真:藤浦一都】
練習で汗を流したソフトバンク・柳田悠岐【写真:藤浦一都】

不振の柳田とは打撃練習後に会話「練習で遊べ、と」

――17日からの復帰は見送りか?
「いや見送ってないですよ。今日、明日の試合、今日はDHだけど、明日センター守ってどれぐらいできるかっていうのを見てからですよ」

――試合前に王会長が訓示。
「練習と試合は違うんだっていうことです。飛ばすところを確認しろということだと思いますけどね。泥臭い1点でも試合には勝たないといけない。勝つためにはどうしたらいいかっていうのを、選手に訓示してくれてました」

――柳田選手とも話していた。
「練習で遊べ、と。真剣になりすぎてると思う。ショートのところで見ていたけど、逆方向、逆方向というのを意識しているのか。真面目に取り組み過ぎというか、真面目なのはいいことなんですよ、ただちょっとナーバスになってるんじゃないかな、と。だから、バッティング練習では遊んだら、と」

「試合になったら当たるところを意識するのはいいけど、練習であまり硬くなる必要もない。昔みたいに『ボンズや』『タフィ・ローズや』って遊ぶことによって下と上のバランスが合ってくるってこともあるんで、そういう風な遊びを入れたらって。今、遊んでる場合じゃないですよ、ってその遊びじゃないから、バッティングの中の遊びやからね」

――リーグ戦再開後のキーマンは。
「キーマンは全員ですよ。得点圏でしっかり点が取れるように、そこがキーになってくるんじゃないかなと。キーマンに設定しても、そこにチャンスが回ってこなかったらキーマンにならないから。今うちの打線の中でキーになるポイントというのは得点圏打率」

「得点圏、チャンスで打席に入ったバッターはがっついていいと思うんですよね。もうツーストライクを取られたら、バッターは不利なんだから、それこそツーストライクまでは積極的に、ただ単にフルスイングするというより、一発で仕留めるっていうぐらいの気持ちを持って入ってくれた方がいいんじゃないかなと思いますけどね」

「村上を抑えたのは自信になると思いますよ。配球的に変えましたから」

――交流戦でセ・リーグの強いチームと対戦した。
「セ・リーグも強いですけど、パ・リーグも強いですよ。今回交流戦でパ・リーグは2つ負け越したのかな。いい勝負じゃないですか。そんな完全にセ・リーグにやられてるわけじゃないですし、パ・リーグは日本ハムとオリックスが8勝10敗でしょ。ロッテが10勝8敗。あとは全部9勝9敗の5分で行ってるんだから、そんなセ・リーグが特別強いというわけでもないと思いますよ」

「パ・リーグと同じように、西武だったら気をつけないといけないバッターに山川、森とか、あるいはオリックスだったら吉田正、杉本とか、そういうバッターが2、3人は必ずいる。そういうところはもうパ・リーグに似てきたかなっていう感じですよね」

「交流戦もペナントレースも一緒。各チームはそういうバッターがいるんだから、そこはバッテリーとして、ヤクルトには3連敗したけど、3試合目なんかは警戒する相手を抑えるためにはどうすればいいかっていうのが、特に甲斐なんかはわかってくれたんじゃないかなと」

「村上を抑えたのは自信になると思いますよ。配球的に変えましたからね。完璧に。今まで外、外とどっちかいうたら逃げのパターンだけど、3試合目はもうほとんどインコースいきましたからね。そのインコースで苦しくなって打てなくなった。そういう攻め方もあるんだよっていう引き出しが甲斐には増えたと思いますよね。交流戦があったおかげでね」

――打線ではデスパイネが引き続き4番?
「今はまだそこは全然何も話し合ってません。ただ4番に入るのはグラシアルがデスパイネしかいない。柳田が3番で、誰を4番に入れるか。もうその2人しかいないんですよ。ただこの2人をくっ付けることはないから、間に誰か1人ポイントゲッターが必要」

「3、4、5、6番が打たなかったら0点です、打ったら大量点です、という打線にはしたくないので。やっぱり5番に入る、これが牧原大なのか中村晃なのかはわかりませんけど、やっぱり繋ぎの5番というバッターが間に必要かなっていうのはすごく思います」

――甲斐野投手に期待されるところ。
「もうゾーンで勝負できるかどうかですよね。無駄なフォアボールばっかり出すから。そこが元々こっちに来られない原因だったので。何試合か2軍で無失点があって、その時に上げようかとなったけど、連投もしてない状態だったので。こっちでは連投があるんで、一つ良かったけど一つ悪いというわけではなかなか使いづらい。それも出来て、今、状態は普通よりちょっと上ぐらい。それで真っすぐは150後半出る。やっぱり魅力ありますよね。明るいしね。あと中身がもうちょっと詰まったらもっといい。楽しいやつですよ、すごいいいやつですよ。あと試合の中で明るさが逆に出なかったんですよね、それが出てきたからね」

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)