今季最多5発で快勝も「その辺は反省点」 鷹・藤本監督の試合後の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

「点が入った後の先頭バッターとかはやっぱり注意してやってもらわないと」

■ソフトバンク 9ー4 楽天(17日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは17日、本拠地・PayPayドームで楽天と戦い、今季最多5本塁打で9点を奪って快勝した。初回に柳田が19試合ぶりとなる8号ソロを放つと、逆転を許した3回には牧原大が逆転の4号3ラン、グラシアルが2者連発の4号ソロ。5回にはグラシアルが2打席連発、7回には中村晃が2号2ランで続き、リーグ戦再開初戦を白星で飾った。連敗を3で止め、楽天との差を0.5ゲームに縮めた。

 試合後の藤本博史監督の一問一答は以下の通り。

――リーグ戦の再開初戦を取りました。
「エース同士というかね、うちは千賀、エースが投げて、なかなか本調子と言えないピッチングだったんですけど、打線の方が取られたら取り返すという形で、いい形で繋がったと思います」

――序盤は点の取り合い。
「千賀が投げれば、そうは点は取られないと思っていたんですけどね。楽天の打線もやっぱりいい打線だし、バランスが取れている。取れるところでしっかり点を取らないといけないなと考えていたんですけど、逆転されて、牧原(大)の3ラン、そしてその後のグラシアルのホームランなんてのはすごく良かったと思います」

――今日は結果的に5本のホームラン。
「今シーズン初めてじゃないすかね。もう本当、ホームランを打てるバッターが多いってことですよね」

――柳田選手とグラシアル選手にも本塁打。
「交流戦が終わって、今日からオールスターまで29試合あるんですけど、いい形のスタートが切れたんじゃないかなと思います」

――2人が打つとチームにとっても良い兆し。
「やっぱり柳田が打ったり、グラシアルが打ったり、あとデスパイネが打ったりってなったら、ベンチのムードもすごく良くなる。これからも今日みたいな試合をやってもらえればありがたいですけどね」

――中盤以降、先頭打者出塁を許す場面も。
「その辺は反省点ですね。点が入った後の先頭バッターとかはやっぱり注意してやってもらわないと。やっぱり先頭バッターのフォアボールから点が入るというケースが多いんで。椎野くんも、あそこ(8回1死一、二塁)で代えましたけど、ああいう無駄なフォアボールはなくしていってもらいたいなと思います」

――良い兆しと課題と両方あった。
「そうですね。投手陣はここまでずっと頑張ってきてくれてるんで、ある意味、そういう反省をしっかりやって、また新たにやってもらいたいなと思います」

試合前は“スモールベースボール”宣言も「言うといた方がいいかもね」

(ペン記者囲み)
――試合前はスモールベースボールと。
「言うといた方がいいかもね。ホームランぎょうさん出たからね」

――王会長がゲキを飛ばして、ティー打撃も改善した。
「会長が言えば、てきめんに効果がすぐ出ますからね」

――柳田選手も良くなってきた。
「感じ的には良くなってきたね。まだちょっとボールに近づいてるところはあるんですけど、打球が上がり出したっていうのがね。いい角度で上がり出してるんで、あとはもう少しタイミングだけじゃないかなと」

――5回終了時点で2桁安打。
「交流戦で最後に3連敗して、4日間試合がなくて、リーグ戦がまた始まったところでこの打ち方っていうのは、打線は本当に明日からいい形で入っていけるんじゃないかなと思います」

――グラシアル選手にホームランが出始めた。
「2本目なんか完璧だからね。もう少し引っ張ってくれたら、いいんやけどね。どちらかと言えば、広角に打てるタイプだから、いいときのグラシアルっていうのは。レフトにもホームラン打てていたからね、もう少し引っ張ってホームランが出だしたら。いや、でも今のままの方がいいのかな。本人も考えて、ボールを中に入れて打ってるという状態でもあるし、それで逆方向にホームランが打てるんだから、そっちの方がいいのかなと思います。わかんないね、そこは本人の感覚やから」

――3、4、6番が当たり出すと5番の牧原(大)くんも。
「もうホームランバッターじゃないんですけどね、繋ぎの5番って今日も試合前に話したんですけど。牧原(大)には、2番打ったり、3番打ったり、5番打ったり、サード守ったり、ショート守ったり、セカンド守ったり、センター守ったりって本当に大変、レギュラーよりしんどいと思います。それをしっかりジョーカーとして、やってくれているのは本当にありがたい。1年間怪我させないようにやるためには、どっかで休ませないといけない。その辺も考えながら使っていきたいと思います」

――田中投手から3本の時点でNPBで初。
「当然、野手の方々はそれを自信にして明日から入ってくれたらいいんじゃないかな。明日は辛島、明後日は早川かな。いいピッチャーがどんどん来るんで、構えないでどんどん積極的に行く。そして、ツーストライクアプローチをするという形で入ってくれればいいんじゃないかなと思います」

又吉は緊急登板「使いたくなかったんですけど」

――柳町くんも帰ってきて、最初から活躍。
「打つ方はいいんですけど、足の状態がね。ちょっとやっぱりスタートを切る時は遅いもんね。2回のタッチアップも少し遅かったし、長い怪我に繋がったら困るんでね。今日は最後まで守らそうと思っていたんだけど、見てたら、やっぱり最初の1歩目がしんどいとか、ちょっと怖さがあるんですよ。バッティング自体は全然、調整する前よりはいいバッティングしていますよね」

――甲斐野投手も登板。
「あの辺はまだまだ投げてみないとわかんないですよ。できるだけ、そういうところで投げさせれば、5回以降のピッチャーがもっと楽になってくるところもあるんで。津森がちょっとバテてきてるんで、4日間と今日で5日休んで、どっかでまた調整登板とかをやりながら。当然、勝ちパターンのピッチャーなんで投げさせないと。間隔空けすぎて悪くなるのも困りますから、どこかでまた考えてます」

――又吉くんを挟んだのも感覚の問題。
「いや、今日は3点差までで、4点開いたらいかないと決めていたんですよ。2点入って、5点差だから、ピッチングコーチが椎野で行きましょうって。先頭の四球を見て、ちょっと5点差で何を考えてるんかなと思ってね。そのあとのヒットはいい、打たれるのは全然問題ない」

「ゾーンで勝負するっていう気持ちをもっと持ってもらいたいなというところで、又吉は使いたくなかったんですけど、使いました。又吉も前回打たれたまま終わってるんでね、別に4点差、5点差でいっても良かったんですけど、椎野の状態がいいということで、あそこで行ってみようという話だった。椎野がいいピッチングをしてくれたら、また後ろに入ってくれるわけですから。そういうミスを反省して、次回に繋げてくれたらなと思います」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)