柳町や周東が毎試合スタメンではない理由 鷹・藤本監督の試合前の一問一答

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

「長期離脱とかにならないようにやっていかないと」

 ソフトバンクは24日、本拠地PayPayドームで日本ハムと対戦する。交流戦後は楽天に3連勝して首位を奪い返したものの、オリックスに2連敗して再び首位陥落。エース千賀滉大投手が登板する一戦に向け、藤本博史監督は「先に点をやらないでくれ」と指令を出した。

 試合前の藤本監督の一問一答は以下の通り。

――レフトで松田選手、デスパイネ選手も守っている。
「特別に練習やっているわけじゃないですよ。体動かすために守ってるんじゃないですか」

――グラシアル選手の左手首は。
「まだちょっと違和感はあるみたいですね。バッティングには問題ないから、試合展開見ながら、途中交代とかもあると思うけど、レフトは基本的に変わりはないです」

――日本ハムの先発は上沢投手。
「いいピッチャーですからね。内容を見ても、あまりどこのチームも打てていない。日本ハムのエースだし、明日も伊藤大海が来るらしいけど、なかなか、いいピッチャーばかり当たっているんで。そこで打てないままじゃ駄目だから、攻略するためにどうしたらいいかというのをバッティングコーチがしっかりミーティングとかをやって、狙い球とかを考えてくれている。何とか各選手が、繋いでいくっていう気持ちでやればいいんじゃないかなと思います」

――攻略のポイントは。
「高めの球を打っていくということじゃないですか。開幕当初から2ストライクアプローチ、球数を投げさせるっていうのも大事なことだとやってきた。でも、それをやってて積極性がなくなってしまったら、ここが一番バッターとして難しいところだと思う。何とか一発で仕留める、仕留められなかったときは球数を投げさせる、そういうふうな形ができたらいいかなという感じですね」

――監督も打線には試行錯誤が続く。
「プロ野球選手っていうのは、当然1年間、(万全で)野球ができる選手は少ないと思う。ほぼ、どこか負傷してるっていうところが多いと思うんです。その中で最低限できる、試合に出られるっていう状態を保つためにどうしたらいいか、というところを考えてやっている。柳町はバッティングの状態はいいんですけど、足の負傷とか、今宮も捻挫のあととか、みんないろいろどこか故障を持っている。万全でできるというのはなかなか難しいと思うけど、大事にならないように、長期離脱とかにならないようにやっていかないと。1年、このメンバーで戦っていくわけだからそこは気をつけてやってます」

「結果を出してくれたら、レギュラーという形になっていく」

――やりくりで頭を悩ませる日々。
「選手層的には、いい選手がたくさんいて厚いと思う。よそのチームよりも。柳町が休んでも周東が入る、牧原(大)が入れるというところでね。そっからポーンと抜け出してくれたら。牧原(大)なんて、もう抜け出そうとしてますよね。周東も途中から来てね、すごい高い打率を残せているし。これが本物かどうかといえば、まだわからないです。それを続けていって本物になっていくわけですから。これから周東は出番も増えてくる。そこで結果を出してくれたら、レギュラーという形になっていくんじゃないかなと」

「みんなそういう形で、若い頃というのは柳田でもいきなりレギュラーというのはなかったわけですからね。すぐ外されたわけですよ。中村晃でもそう。1週間上がったら2軍、1週間上がったら2軍というのを繰り返して、そういう経験をみんなしてきているわけだから。今そういう経験をする選手が、うちのチームには多いということじゃないですか」

「なにが大事というか、もう経験積んで結果出すしかないですよね。それが体に染みついてきて、良い選手になっていくわけですから。プロに入っていきなりスタメンで出て、結果出した選手も何人かいますけど、そんな簡単じゃないですよね。やっぱり競争の世界に入ってきてるわけだから。どんな選手でもそういう苦労をしているところはあるんじゃないかなと思いますよね」

――今日は千賀投手が先発。本人はダラダラしたピッチングと。
「続いていますね。千賀の場合は、もう相手がほとんどエースと投げ合っているんでね。ゲーム自体は当然作ってくれているんですよね。ただやっぱり先に点取られているっていうケースが多くて、やっぱりエース対決では先に点をやらないぐらいの気持ちで投げてもらえれば。何とかこっちは頑張って、野手陣は点を取るようにね。1点でも多く取れるように頑張るんで、今日の千賀には、昨日もお話ししましたけど、先に点をやらんとってくれってことをお願いしておきました」

――防御率は低い。
「エース対決だから、こっちも点を取れていないんですよ。だからそこで、先に点をやられた場合、そのままズルズル、完封とかっていう形になってしまうというケースが多いんで。先に点取れば、なんとか1点1点積み重ねていくことができるんじゃないかなと思います」

新庄采配について「成功したところが目立ってるだけ」

――日本ハムは3カード目の対戦。
「若い選手がどんどんどんどんバットを振ってくるんで、ピッチャーも嫌だと思いますよ。技術面で言ったら、これからどんどん伸びてくる選手だと思いますけど、ただやっぱりスイング自体はみんな強いスイングしてくるんでね。投げるピッチャーは嫌だと思います」

――順位と内容が伴っていない。
「ホームランは一番多いんじゃなかったっけ。やっぱそれだけバットが振れるということだから、その一発だけは注意しないといけないなというのは思いますね」

――自由な発想の作戦もある。
「その辺りは、成功したところが目立ってるだけで、失敗してるところもだいぶあると思うんで。うちもそうだけど。エンドランなんか成功率はおそらく半分ぐらいしかないと思いますよ。そこはもう気をつけながら、エースが投げるわけですから、当然バッテリーでいろいろ考えてやってくれると思いますよ」

――新庄ビッグボスの采配は。
「ちょっと気になりますよね。思い切ったことするんで。例えば一、三塁だったらダブルスチールをしてくるんじゃないかとか、その辺はこっちも考えて、されないようにやらないといけない」

――オールスターまで残り24試合。理想の迎え方は。
「理想は後半にね、しっかり入っていける形で入っていきたいと思います。だから当然ね、貯金が2桁以上あるような形で、後半に入れればいいんじゃないかなと思います」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)