「前半戦を反省して」 柳田悠岐の1番起用プランも…鷹・藤本監督の一問一答全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

後半戦の選手起用のプランに言及「例えば野村勇を使い続けるとか」

 ソフトバンクは27日、本拠地PayPayドームで29日の西武戦から始まる後半戦に向けて全体練習を再開させた。この日から新型コロナウイルスの陽性判定で離脱していた嘉弥真新也投手、甲斐野央投手が合流。さらに腰痛で離脱していた中村晃外野手、新加入の秋吉亮投手も1軍本隊に合流した。

 練習開始前に選手に声をかけた藤本博史監督は後半戦の展望について言及。柳田悠岐外野手の1番起用の可能性など、前半戦の反省を生かした戦い方を模索する考えを示した。この日の藤本監督の一問一答全文は以下の通りだ。

――練習前に選手に話をしていた。
「残り56試合だから、各選手1人1人が自分の出せるパフォーマンスを最大限出せるように、と。前半戦を振り返って、チームバッティングのミスというのもあった。成功もあるけど、例えばエンドランでファウルとかは成功じゃないから。やり直しとかないんだから、バントにしてもだけど、一発で決めるようにもう1回意識して練習から取り組んでくださいということと、当然、後半も厳しい戦いがあるけど、最後に笑えたらいいんじゃないかっていうことを話しました」

――後半戦のスタートダッシュが大事に。
「5球団が2.5ゲーム差で団子状態になってる中で、前半戦は連勝もあれば連敗もあるという流れが多かったかなという感じがする。2勝1敗でいける強いチームになれば最高なんですけど、なかなか今の団子状態じゃ難しいと思う。1試合も落とせないというぐらいの気持ちでね。全勝なんか無理なんだけど、その中で1試合も落とせない、1試合1試合が大事だっていうそういう気持ちで気迫を持って、やっていってもらいたい」

「ピッチャーにしたら、先頭バッターを出したら失点に絡むよっていうところと流れですね。野球の流れというのを大事にやっていってもらいたいというのがありますよね。一番いい例がオリックス戦。比嘉に3者連続三振された後に逆転されてるんですよね。ああいうのは本当に流れ。僕らも現役時代に守ってて、ポンポンと終わってくれると、さあ攻撃に入ろうとリズムがすごい良くなる。それがもうずっと試合の中で長く守って攻撃が淡白になって、また長く守って、どこで流れが来るんだろうとなる」

「それを止めたオリックスの比嘉の投球は素晴らしいなと。相手を褒めるのは嫌やけど、あの投球で流れが完全にオリックスに行ってしまったなって。ああいうのを、ウチのリリーフ陣にもやってもらいたいというのが当然あるし、ちょっと塁に出すのが多すぎるというところもあったんでね」

「その辺りはもう1回考え直して、打つ方はまずは打席で集中する。投げる方は当然3連投も解禁というか、やむを得ないという形でやっていきますっていうこと。3連投させる、じゃないからね。できるだけさせない方向でやっていくけど、やむを得ず3連投もありますよっていう方向でね、やっていくことを選手たちに伝えたということですね」

――中村晃選手や中継ぎの投手も合流しています。
「オールスター行っているメンバー7人をプラスして38人いますからね。中村晃、秋吉、嘉弥真、甲斐野も来て。7人落とさなくちゃいけない。31人で考えるならそういう形になるかな。前半は、当然勝ちながら育成、世代交代というところもあったんですけど、もう後半は勝ちにこだわって。(全て)固定とはいかないと思いますけど、(ある程度は)固定していきたいなというのは考えています」

――中村晃選手は?
「もう本人は大丈夫ということです。あとは状態がどんな感じかですね。ここはもう練習2日間を見て、行けるかどうかというのを判断する」

――合流してる選手は上げる方向ですか。
「いや、分からないですよ。今から秋吉はピッチングするけど、どれだけのピッチングするか分からないし、それを見たいなと思う。嘉弥真はもう元に戻ってるっていうピッチングコーチの判断があったんで。甲斐野もね。独立リーグ相手に3Kとったといえども、どんなんかなと。球はいい球いってましたけどね。その辺は2日間でコーチと相談しながら考えたいと思います」

――固定というのは打線も?
「打順は変わるかもわかんないけど、出るメンバーは今までは大体5、6人が固定だったけど、それが7人になるのかどうか。例えば、野村勇を使い続けるのかとかね。ホームランもここまで8本打って、山口と並んでいるのかな。そういう意味でもやっぱり大したもんだなと思うし、これから将来考えたら、そういう方向もあるのかな、と。決定じゃないですよ。リチャードを使い続けるのか。ロマン砲に期待するのか」

「今は点が取れていない状況で、打線にならなかったらしんどいというのもあるし。打順の変更は当然ね、打てるのを前半に固めるとか、エース級のピッチャーが来て、ここ何試合も抑えられているピッチャーなら柳田の1番もあるんじゃないかとか。1番柳田で最初にドカーンといってもらうという、そういう手もあるかな、と。そういうのをいろいろ前半戦を反省してね。その辺は考えていきたいなと思っています」

「何番に固定とかは、前半戦は3番でいきたいとか、外国人がいないから4番になったりとか、そういうのはありましたけど。後半の56試合はもう全員で勝ちに行くっていうつもり。打順もコロコロと変わる可能性もあるし、調子のいいメンバーを1番から並べる可能性もある。でないと打線になってこないんでね。やっぱりうまくはめていっても、打って打てなくて、打って打てなくてで結果点が入らなかった」

――監督が打撃コーチの時に柳田選手の1番もあった。
「あれを言うたのは秋山さんじゃない。あれは秋山さんが言ったと思う。相手は嫌じゃない? はい、プレーボールで柳田って。大体先発ピッチャーっていきなり真っ直ぐ投げてくるけど、その真っ直ぐポカーンといかれる可能性あるからね。そういう例もあるんで、そういうのはいろいろ考えながら」

「このピッチャー打てないなと思ったら、例えばの例もあるし、普通に打っている投手だったら、普通のオーダーにする可能性もあるし。前半戦は作戦しやすいように間、間にっていうのを考えたけど、それがなかなかうまく行かない。それはこちらの反省ですけど、そういう意味では打てるやつを並べるっていうのも手かなと。前半戦を反省して、いろいろ考えていきたいと思います」

――8月は6連戦ばかり。移動ゲームも多くなる。中継ぎへの負担も大きくなりそう。
「大変だと思いますけども、56試合ですからね。例えば3連投したら、ちょっと1回外すとかね。中継ぎのレベルが同じぐらいになるんだったら、それを考えてもいいと思うんですよね。いま投手が19人来てるのかな、3人追加して。その中継ぎに入ってるメンバーで3連投したら外して、その代わりを入れてというやり方もありなのかなというのも考えています」

「そのために今19人呼んでいるわけです。ここにプラス、2軍で状態の良い選手も入ってくる。後半56試合を戦うために、合流したメンバーと、2軍の状態いい選手という形になってくると思う。全員でやりましょうということ。例えばここから6人外れても、すぐに1軍もありますよということ」

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)