日ハム渡邉が2試合連続17度目のマルチ “天敵”千賀に完封負けもキラリ

日本ハム・渡邉諒【写真:荒川祐史】
日本ハム・渡邉諒【写真:荒川祐史】

ホークス千賀には4戦全敗も…5番打者が4打数2安打で意地

■ソフトバンク 2-0 日本ハム(2日・札幌ドーム)

 日本ハムは2日、ソフトバンクの千賀滉大投手に2安打完封負けした。完敗の中で渡邉諒内野手が4打数2安打と1人気を吐いた。

 最後まで諦めなかった。2点を追う9回2死走者なし。渡邉は2球で追い込まれながらもファウルで粘った末に、フォークを中前に運ぶ。「3人終わらず、1人でも出れば流れが変わる。明日にもつながるので」と必死に食らいついた結果だった。2試合連続、今季17度目のマルチ安打となった。

 チーム初安打も渡邉のバットから生まれた。5回にカウント2―1から148キロ低め直球を強振。2回の第1打席に153キロを捉えた打球は三塁正面のゴロになったが、今度はライナーで左前に弾き返した。「真っ直ぐに振り負けないようにと思っていました」と第1打席と同様の狙いで見事に仕留めてみせた。

 千賀に対してチームは今季4戦4敗、計29回でわずか3得点と苦しむ中、この日渡邉は2安打と結果を残した。「しっかり真っ直ぐに対応できましたし、変化球も見極められました」と自己評価する一方で気を緩める様子は微塵もない。「今日は運良く甘いボールが来てくれて、打つことができましたが、また当たる機会があるので、その時にしっかり打てるようにしたいです」と次の対戦を見据えた。

 二塁の定位置をつかんだプロ6年目の今季は、キャリアハイだった昨季の60試合を越え、すでに88試合に出場。月間打率は4月の.236から、5月.253、6月.259、7月.286と着実に成長曲線を描いている。8月もチームが2連敗スタートする中、8打数4安打と元気。王柏融外野手の離脱後5番に座る24歳の存在感は、日に日に大きくなっている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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