ロッテ20歳・種市に寄せられる井口監督の期待「エースになっていく投手は…」

ロッテ・種市篤暉【写真:荒川祐史】
ロッテ・種市篤暉【写真:荒川祐史】

今季最長8回4安打2失点でチームトップ7勝目

■ロッテ 4-3 ソフトバンク(25日・ZOZOマリン)

 ロッテ・種市篤暉投手が25日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)に先発。終盤に失点したものの、今季最長、プロ最長タイとなる8回を投げ、118球4安打2失点。チームトップの7勝目を挙げた。

 首位を走るホークス打線にも動じない。今季、ソフトバンク戦初先発となった種市は立ち上がりから全力だった。「前日にリリーフを使っていたので、一人でも休ませてあげられるように」。初回から持ち前の直球で押す強気の投球で、明石、今宮から連続三振。6回まで2安打無失点。6奪三振と力投を見せた。

 しかし「ストレートの威力が弱くなった」と感じた7回。内川、柳田の連続四球と暴投などで1死二、三塁とピンチを招くと、中村晃の二ゴロの間に1点。3点勝ち越した8回は先頭・牧原に右越えソロを浴びたものの、8回4安打2失点。5四球を与えたものの、8三振を奪った。「(7回は)無駄なフォアボールで、ヒットも打たれていないのに、いらない点を与えてしまったので、すごい悔しかった。(8回は)行きたいと思っていた。今日は仕事ができたんじゃないかなと思います」と、笑顔を見せた。

 今季4月29日の楽天戦でプロ初勝利を挙げてからチームトップの7勝目。8月は4試合に登板、2勝1敗ながら28イニングを投げ、自責点5で防御率1.61。登板4試合すべてでクオリティスタート(6回以上を投げ自責3以内)を記録するほか、奪三振も35奪うなど好成績を残し、月間MVP候補にも挙がっている。見据えているのが完投勝利だ。「もちろん目標の1つです。無駄なフォアボールがなかったら、もう1イニング行けたんじゃないかと、個人的には思っているので、できるだけフォアボールをなくしていかないといけない」。18日のオリックス戦に続き2試合連続で5四球を献上した。四球数をどう減らしていくかが、今後の課題となる。

 井口監督から「チームのエースになっていくピッチャーは、100球を超えたあとが大事になってくると思っているので、なんとかそこを乗り越えて欲しい。100球を超えたところで、なんとかイニング終わりまで」と期待された。残り登板数は4、5試合と予想される。「全部勝ちます!」と力強く言い切った20歳右腕が言葉通りの結果を残した時、幕張の地に若きエースが誕生する。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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