広島長野は「ヤングマン」、好守でジョンソンから感謝 DeNAと1差「全力で」

広島・長野久義【写真:荒川祐史】
広島・長野久義【写真:荒川祐史】

マツダスタジアムで初のお立ち台「ちょっと遅くなって申し訳ない」

■広島 3-2 阪神(8日・マツダスタジアム)

 広島の長野久義がマツダスタジアムで初めてお立ち台に上がった。8日の阪神戦に「4番・左翼」でスタメン出場した長野は、3回に2死満塁から先制点となる2点タイムリーを放ち、チームのカード勝ち越しに貢献した。

 地元で初のお立ち台に上がった長野は「ちょっと遅くなって申し訳ない、の気持ちしかないです」と照れくさそうに話した。両チーム無得点の3回、2死満塁の場面でカウント2-2と追い込まれたが、「打ったのはチェンジアップ。2アウトからみんながつないでチャンスを作ってくれたので、ランナーを還すことができてよかった」と、三遊間をしぶとくゴロで破る2点タイムリーで試合の主導権を引き寄せた。

 直前の守備では、先頭打者の木浪の当たりをスライディングキャッチし、マウンド上のジョンソンが帽子を取って感謝する仕草を見せた。ジョンソンとは同じ年の長野だが、ベンチに戻った際に「ヤングマンと言われた」と明かして報道陣を笑わせた。

 9月に入り、スタメン起用が続く長野は、クリーンアップを任されて高打率を残している。この日は4番に入ったが「打順は気にしていない。いい形で後ろにつなぐことを常に心がけている」とフォアザチームの精神を見せる。緒方監督も「ここのところ中軸に入って、いい打撃を見せてくれている」と評価は高まっている。

 4位阪神にカード勝ち越しを決めたチームは、中日に3連敗した2位DeNAに1ゲーム差と肉薄した。「チームが勝てるように全力でやっていきます」と意気込んだ“遅れてきた夏男”が、チームを地元でのクライマックスシリーズ開催に導く。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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