「ゼロだったの？　かーっ」　広島は“珍事回避”…西武エースが招いた痛恨2被弾

高橋光成は初回に山川の先制2ランで援護もらうも…

■広島 6ー3 西武（交流戦・10日・ベルーナドーム）

　今季のセ・パ交流戦でチーム本塁打ゼロのまま残り3試合となっていた広島に、西武が2発を献上した。エースの高橋光成投手は10日、本拠地ベルーナドームでの一戦に先発し、菊池涼介内野手と坂倉将吾捕手に手痛いソロ2本を被弾。6回9安打5失点（自責点4）で6敗目（4勝）を喫した。チームは3-6で敗れた。

「ゼロだったの？　交流戦？　かーっ……」。辻発彦監督は試合後の会見で、思わず顔をしかめた。広島が交流戦をチーム本塁打ゼロで終われば、史上初の珍事だったが、回避を西武がアシストした格好に。しかも2発とも、勝敗を大きく左右する本塁打となった。

　高橋は初回、山川の先制19号2ランで早々と援護をもらった。ところが続く2回1死三塁から上本に中前へ落ちるポテンヒットを打たれ、まず1失点。3回には呉のエラーなどでピンチを背負い、併殺崩れの間に同点に追いつかれた。

　3-3の同点で迎えた5回には、簡単に2死を取った後、菊池涼に真ん中外寄りのカーブを左翼席へ運ばれた。痛恨の勝ち越し弾。続く6回にも1死走者なしで、外角低めを狙ったフォークが真ん中寄りに浮いたところを坂倉にとらえられ、打球はバックスクリーンへ飛び込んだ。