辻監督は「1ミリも思っていない」謙遜も…大混戦をパ抜け出す西武の“安定感”

西武・辻発彦監督【写真:小林靖】
西武・辻発彦監督【写真:小林靖】

2位ソフトバンクに今季最大の2.5ゲーム差

■西武 3ー1 オリックス(3日・ベルーナドーム)

 パ・リーグ首位の西武は、試合の後半を担うリリーフ陣が絶好調だ。新型コロナウイルスの陽性判定を受け、7月13日以降戦列を離れている守護神・増田達至投手も今月5日から1軍復帰の見通しとなった。42年ぶりの最下位に沈んだ昨季から一変し、激烈な優勝争いの中でも3年ぶりの悲願が日々現実味を増している。

 3日に本拠地ベルーナドームで行われたオリックス戦。先発の平井が6回1失点でしのぐと、3-1と2点リードした7回から西武自慢のリリーフ陣が登場した。まずは本田圭佑投手が簡単に2死を取った後、紅林の一ゴロをジャンセンが後逸(失策)して一発同点の局面を迎えるも、代打・マッカーシーに116キロのカーブを打たせ中飛に仕留めた。続く8回は、水上由伸投手。先頭の福田にバント安打を決められ、2死後には吉田正に死球をぶつけて一、二塁と追い込まれたが、杉本には初球の内角シュートでバットをへし折り、遊飛に切って取った。

 本田は9試合連続無失点で、今季防御率1.50。水上に至っては17試合連続無失点で0.65を誇る。前週のオールスターにそろって初出場を果たし、もはや無失点でベンチに戻ってくるのが当たり前になってきたが、辻発彦監督は「そんなことはないと思うよ。今日も2点差で走者が1人出て、ホームランが出れば同点というところ。苦しいですよ」とねぎらいつつ、「そういう所で抑えて、少しずつ自信になってくれば、さらに自分の力を発揮できるようになるだろうし、成長していると思います」と称賛した。

 2点リードのまま迎えた9回は、平良海馬投手が3者凡退で締めた。最速158キロを計測したストレートで追い込み、最後にフォークを振らせるパターンで2三振を奪った。増田の離脱後、7月21日のロッテ戦で2点リードの9回に登板し逆転サヨナラ負けを喫するなど、悩んだこともあったが、トータルではリーグ最多の49試合に登板し、防御率1.74と申し分ない。

平良への信頼揺るがず「もっともっと自信を持っていいと思います」

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