秋広優人&門脇誠が生み出した“好循環” 強い巨人を象徴…中田翔の復帰で進化
6回に2メートル超えの高身長生かす好守備で場内沸かす
■巨人 1ー0 DeNA(24日・東京ドーム)
守備のリズムの良さがチームを乗せている。巨人は24日、DeNA戦(東京ドーム)を戦い、1-0で勝利した。完封で5勝目を挙げた戸郷翔征投手の好投も見事だが、随所に高い守備力が見えたのも大きい。6回には右翼の守備で身長2メートル超えの20歳、秋広優人外野手のジャンピングキャッチなど、堅守で勝利をもぎ取った。巨人の新たな戦い方が見えた。
秋広の好守の前には4回、吉川のファインプレーもあった。試合後、原監督は戸郷や3戦連発の岡本和真内野手の打撃を評価した後「良い守備がいいところで出ましたね」と戸郷をバックアップした献身的なプレーを称えることも忘れなかった。
右足の負傷で戦列を離れていた中田翔内野手が25日から1軍に復帰する。離脱後は新人の門脇誠内野手が三塁のポジションで存在感を発揮。守りでチームに大きく貢献した。この日も鋭いチャージからバント処理で一塁走者を仕留める場面もあった。指揮官は「全体的に打撃は上がってきている。守備というもので非常に門脇がサードにいて、守りのリズムを攻撃にというチームになってきている」と名前を出して評価するほど、手応えを掴んでいる。
守りから攻めに転じる――。強い巨人の象徴が戻りつつある。原監督は「楽しみにしていて」と翌日以降の起用法について多くを明かさなかったものの、試合前の練習では岡本和が左翼の練習をしていたことからイメージはできる。岡本はこれまで一塁と三塁での出場しかなく、左翼となれば今年のWBC以来となる。秋広の右翼も少しずつ形になってきており、左翼・岡本和、中堅・丸、右翼・秋広の布陣になりそうだ。
そこに負傷明けとはいえ、守備力の高い中田翔が一塁に。売り出し中の門脇もそのまま三塁へ。吉川、坂本の二遊間でかなり高い守備力で挑むことになる。巨人の未来を担う秋広や門脇の守備はまだまだ伸び代はあるため、楽しみは膨らむ。1-0という僅差の勝利には大きな可能性を秘めている。
(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)