ソフトバンク本拠地に“新名物グルメ”が登場 和田毅も絶賛「ビールに合いそう」
鷹とアジフライを結びつけた3つの「縁」とは
今季からソフトバンクの本拠地PayPayドームに新グルメが誕生した。その名も「鷹のアジフライ」。福岡といえば明太子に豚骨ラーメン、もつ鍋、水炊きと、ご当地グルメの宝庫であるにもかかわらず、なぜアジフライなのか。仕掛け人はソフトバンクOBで現在は営業部に所属する伊藤大智郎さんだ。
伊藤さんは2010年の育成ドラフトで千賀滉大投手(現メッツ)、牧原大成内野手、甲斐拓也捕手らとともにホークスに入団。2017年の現役引退後に球団職員へ転身し、現在は主に球場内の看板広告など企業向けの営業を担当している。話題となったファウルポール「マルタイ棒ラーメンポール」のネーミングライツ契約にも携わった。今回のアジフライを製造する株式会社三陽も、ドーム内に広告を掲出している企業の一つだ
「三陽さんには看板広告を契約いただいていますが、『もっと多くのお客さまに自社のアジフライを食べてもらいたい』という相談がありました。ホークスとしても、選手プロデュースグルメなどのメニューが豊富すぎて、逆に『PayPayドームに行ったらこれを食べる』といった名物グルメがないという背景があって。それでは、三陽さんのアジフライをPayPayドームで販売するのがいいのではないかと」
両者の意向が合致し、計画が進むと、三陽のアジフライ製造工場が長崎県松浦市にあることが判明した。ホークスは2009年に同市と「松浦市・福岡ソフトバンクホークス総合交流宣言」を締結。その縁に加え、同市にある鷹島が約750年前の蒙古襲来を追い払ったとされる伝説「元寇の神風」の舞台であったことから、「ホークスに勝利の神風を呼ぶグルメ」として伝説にあやかろうと、ホークス、三陽、長崎県松浦市のタッグで鷹のアジフライを開発することとなった。
PayPayドームではミシュラン一つ星の割烹料理店が監修したソース付きで提供
こうして実現したアジフライの商品化。伊藤さんは昨年の「ある経験」から、アジフライの販売に手応えを感じていたという。
「実は昨年、長崎県開催の試合で三陽さんのアジフライを1日限定で販売したんですよ。ソースを付けず、素材そのままを味わっていただきました。売れ行きがよかったので『これはいけますね』と。松浦のアジフライはブランド化されているだけあって、新鮮で本当においしいんです」
新鮮なアジを丁寧に処理したアジフライはそのまま食べても絶品だというが、PayPayドームではここでしか味わえないソース付きで販売する。そのソースを監修したのは、ミシュラン一つ星を獲得した博多の名店「割烹 味美(あじみ)」。割烹料理店でありながら特製カレーもオンライン限定で販売していることもあり、アジフライのソースは万人受けするカレー風味となった。スパイシーではなく、出汁の甘さがほどよくきいており、辛いものが苦手な人や子供でも食べやすい味に仕上がっている。
2月上旬にあった「鷹のアジフライ」発表記者会見に登壇した和田毅投手は、「ビールに合いそう」と笑顔で感想を口にしていた。また、3月3日の「シーズンスタートデー」で観客に試食用を5000枚ふるまった際も大好評だったという。
オープン戦期間中から1枚500円(税込)で販売していたが、「たくさんの方に手に取っていただきたい」と、本拠地でのシーズン開幕戦の4月2日から1枚350円(同)で提供を開始。今後は福岡の名物を生かしたソースの開発や、関連イベントも計画予定だという。
伊藤さんは「ホークスファンの皆さま、鷹のアジフライは鷹島の伝説『元寇の神風』にあやかっているので、たくさん食べてホークスが勝つこと、そして今年こそ優勝することを願いましょう! ビジターファンの皆さまも、おいしいのでPayPayドームに来られた際はぜひ食べてください!」とPR。新名物グルメ「鷹のアジフライ」を片手にPayPayドームでの野球観戦を楽しんでみてはいかがだろうか。
(「パ・リーグインサイト」高橋優奈)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)