ダルビッシュ、2か月ぶりチーム合流に笑顔 ブルペンで26球「帰ってこれて良かった」

取材に応じたパドレス・ダルビッシュ有【写真:佐藤直子】
取材に応じたパドレス・ダルビッシュ有【写真:佐藤直子】

制限リストからILに移行、合流初日にブルペンで力強い投球披露

 パドレスのダルビッシュ有投手が23日(日本時間24日)、本拠地でチームに合流した。38歳右腕はこの日、制限リストから15日間の負傷者リスト(IL)に移行。早速ブルペンで26球を投げ、「帰ってこれて良かったです」と笑顔を浮かべた。

 ナ・リーグ西地区で優勝争いをするパドレスに朗報が届いた。6月1日(同2日)に左脚付け根の張りでIL入り後、7月6日(同7日)に「家族に関わる個人的な事情」(マイク・シルト監督)により制限リストに移り、チームから離れていた。ダルビッシュは「僕から話せることはない」としながらも、「この期間、やっぱりいろいろチームメートの人たちも球団の人も、ファンの方もそうですし、日本のファンの方もパドレスのファンの方も、ずっとメッセージでサポートしていただいていましたし、その声は届いていた」と感謝した。

 約2か月ぶりにチームに合流したダルビッシュは「なんか本当にスプリングトレーニングの初日という感じです。2か月いなかったので。すごく新しい気持ちでここに来ることができて良かったです」と晴れやかな表情を浮かべた。チームを離れていた間は、時間を見つけてトレーニングやキャッチボールなどをしていたというが、「少し痩せてしまって」と約2キロほど体重が落ちたと明かす。

 これまでよりも1サイズ小さいユニホームに袖を通して臨んだブルペンでの投球練習では、捕手を座らせて変化球も交えながら26球。シャープな腕の振りから繰り出される球には力強さがあり、捕手のミットからは乾いた音が響いた。右腕は「今日はすごく良かったです。(不在の間は)ライブBPを2回くらいやったんですけど、大学生の子たちと一緒に。その時よりはここに帰ってくると集中するので、状態はすごくいいと思います」と納得の表情を浮かべた。

 現在、チームは地区3位ながら優勝争いの真っ只中にいる。「僕がいなくなってからメチャクチャ勝っているので『なんだ、俺いらないじゃん』って思ったし(笑)。ファンの方もたくさん入っていると聞いていたので、僕が帰ってくることによって負けたりすると申し訳ないと思って、どうしようか迷ったんですけど」と冗談を交えながら笑うが、チームへの合流が決まったのはここ2、3日のことだという。今季は戻れない可能性もあったという中での再合流に「帰ってこれて良かったです」と素直な気持ちを口にした。

 22日(同23日)の試合終了時点でチームは72勝57敗。地区首位のドジャースを4.5ゲーム差で追いかける。経験あるベテラン右腕の合流に「チームにとってポジティブなことしかない」とシルト監督。戦列復帰までのタイムスケジュールはこれから決めることになるが、強力なベテランの存在を追い風に一気に巻き返しを図りたい。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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