西武・西口文也新監督が就任会見「ついにこの日が」 再建へ「守りの野球が理想」

就任会見に臨んだ西武・西口文也新監督【写真:湯浅大】
就任会見に臨んだ西武・西口文也新監督【写真:湯浅大】

ヘッドコーチに鳥越裕介氏の就任も発表

 西武の西口文也新監督が11日、東京都内で就任会見を行った。現役時代から西武一筋29年の52歳は壇上で「今は身が引き締まる思いでいっぱい」と、球団史上ワーストの敗戦数となった49勝91敗3分けだったチームの再建を誓った。またヘッドコーチに鳥越裕介氏が就任することも発表された。

「ついにこの日がきたな、という思いです。ただただ緊張しています」と西口新監督。「連敗が多かったのと、今年は打てなかったことが6位という順位であり、チーム打率.212という成績になっているので、ここをどうしようと、監督引き受けてから頭のなかでグルグル回っている状態です」と今季を振り返りつつ、来季へ思いを巡らせた。

 西武は今季、成績低迷に苦しみ、就任2年目の松井稼頭央監督が5月下旬に休養。渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM)が監督代行を務めた。しかし、チームは最下位のままシーズンを終え、渡辺監督代行のGM職も含めた退任が発表されていた。

 会見に同席した飯田光男球団本部長は「ここ3年はファームで監督として、今年は最後の最後まで優勝争いした手腕が評価に値します」と西口新監督に託した理由を説明。「今年弱かったところをレベルアップして勝率を上げる、勝ちを増やす。それをどれだけ伸ばしていけるか。付け焼刃的な強さではなく、チームとしての底力、地力を積み上げて常勝軍団をつくっていく。(来季の優勝は)当然目指しますが、優勝がマストでなく、いかに成長していけるかに主眼をおいていきたいと思います」と期待を口にした。

 理想の監督像について、新指揮官は「ベンチで一番どっしり。何もせずに試合を見ているのが一番いいかなと思いますね。まずは守備から入っていき、9回をゼロに抑える。バッターは少なくても点を取って、守りにいく。守りの野球が理想なので。理想は何も考えずにベンチでゆっくり、過ごしたいと思います」と“守り勝つ野球”を掲げた。

 1994年ドラフトで立正大から3位で入団した西口新監督は、キレのあるスライダーを武器に2年目の1996年から7年連続で2桁勝利をマークするなどエースとして西武の先発陣を支えた。1997年には沢村賞を獲得し、最多勝も2度受賞するなど21年間で436試合に登板し、182勝118敗、6セーブで防御率3.73。現役引退後は編成や1、2軍で投手コーチを5年間務めた後、2022年から2軍監督に就任していた。タレント揃いの西武投手陣は西口監督からの指導を受けた選手も多い。現役時代からチームを離れることなく29年間支えてきた西口新監督がチームをどのように立て直していくのか注目される。

(Full-Count編集部)

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