23歳若鷹が受けた衝撃「自分の球はハエが止まる」 痛感した差…藤浪は“ミサイル”
2年目を終えた松本晴が契約更改に臨み、100万アップの900万円でサイン
メジャー級の球に衝撃を受けた。ソフトバンクの松本晴投手が18日、みずほPayPayドームで契約更改交渉に臨み、100万円アップの年俸900万円(金額は推定)で来季の契約にサインした。11月6日からはプエルトリコで行われていたウインターリーグに参加。「一皮向けてきました。レベルアップできたと思います」と晴々とした笑顔を見せた。
海外修行中、カロリーナでチームメートとなったのがメッツ傘下3AシラキュースからFAとなっている藤浪晋太郎投手だった。「自分のボールがハエが止まるようなボールにしか見えないんですよね。隣で藤浪さんが投げていると。えげつないミサイルみたいな球を投げているので」と、自身との違いに驚いた。
松本晴は2022年のドラフト5位で亜大からソフトバンクに入団。2年目の今季は5試合に登板し、2勝1敗、防御率2.81の成績を残した。来季に向けて大きな期待を抱かせる投球を披露した。
今季初登板となった8月18日のロッテ戦(みずほPayPayドーム)では、5回を投げ2安打無失点の好投でプロ初勝利を挙げた。9月8日の西武戦(みずほPayPayドーム)でも6回途中1失点の好投で2勝目をマーク。先発ローテの一角を狙えるほどの実力を示した。
「バッターを圧倒してやろうと思って日本を出発しました。三振を取ることをテーマにやってきました」と更なる飛躍を求め、プエルトリコに乗り込んだ。そんな若鷹にとって、藤浪のボールは自分のレベルを肌で感じるいい機会にもなった。157キロほどの球速を計測していた藤浪。「目で追えないくらい速かったです」と思わずうなった。
球速アップを課題に掲げ、取り組んできた今季。平均球速は4キロ上がって146キロ、最速は自己ベストを6キロも更新する153キロまで出せるようになった。それでも藤浪の投げる球はあまりにも衝撃的だった。
「高いレベルでもっと活躍していくためには、そういうボールも投げていかないといけないので、自分でも求めてやっていきたいと思います」。ウインターリーグでは、21イニングを投げて32奪三振。確かな力をつけて、17日に帰国した。来季のローテーションの1枠を狙う松本晴。目を輝かせながら話す表情からは、充実した時間を過ごせたことが伝わっていた。
(飯田航平 / Kohei Iida)