球団35年ぶりMVPの26歳捕手 33歳で自己最多、NPB記録も樹立…2年連続Aクラスの原動力

ロッテ・岡大海(左)と佐藤都志也【写真:小林靖】
ロッテ・岡大海(左)と佐藤都志也【写真:小林靖】

佐藤都志也は初のベストナイン…岡大海はNPB記録の8戦連続二塁打

 ロッテは今季、71勝66敗6分の勝率.518で3位。2年連続Aクラス入りした。チーム打率.248(2位)、75本塁打(3位)、出塁率.312(2位)。佐藤都志也捕手、グレゴリー・ポランコ外野手、ネフタリ・ソト内野手が規定打席に到達した。また、友杉篤輝内野手が125試合、小川龍成内野手が119試合出場と、キャリアハイを記録した。

 佐藤は116試合に出場し、リーグ4位の打率.278。オールスターに初出場し、第2戦ではオールスタータイ記録の5安打を放ち、MVPに選出された。ロッテ選手の球宴MVPは、1989年の村田兆治投手以来35年ぶりだった。捕手としてベストナインにも輝き、11月には「第3回プレミア12」の日本代表にも選出された。

 昨季本塁打王のポランコは118試合に出場。打率.243、23本塁打で3年連続20本塁打を記録した。今季ロッテに加入したNPB7年目のソトは132試合で打率.269、21本塁打、88打点。3年ぶりに20本塁打に到達した。

 2022年ドラフト2位の友杉は主に遊撃で出場し、125試合で打率.206。打撃に課題はみられたが、シーズンを通して1軍に帯同した。小川は二塁手でチーム最多の98試合に出場、遊撃手でも33試合で守備に就いた。119試合で打率.241、出塁率.317と、いずれもキャリアハイの成績を残した。

 11年目、33歳の岡大海外野手は規定打席に届かなかったものの、103試合で自己最多の420打席に立ち、打率.287、7本塁打、OPS.806をマーク。6月30日のオリックス戦ではNPB新記録の8試合連続二塁打を記録した。オールスターにも初出場し、2戦連続で本塁打を放った。18年目、37歳の角中勝也外野手は84試合で打率.280、OPS.774。 38歳シーズンだった荻野貴司外野手は80試合で打率.279、出塁率.321の成績を残した。

昨年出場なしの高部瑛斗が月間MVP、藤原恭大は怪我で出遅れも奮闘

 2022年に盗塁王に輝くも、昨季は右肩の怪我の影響で1軍出場なしに終わった高部瑛斗外野手は、7月に自身初の月間MVPに選出された。76試合で打率.300、1本塁打、出塁率.348をマークし、復活を印象づけた。

 中村奨吾内野手は規定打席には届かなかったが、三塁手のレギュラーとして120試合に出場。打率は.234と苦しんだ。主に二塁で出場した藤岡裕大内野手は90試合で打率.256、出塁率.354、キャリアハイに並ぶ5本塁打をマークした。

 藤原恭大外野手はオープン戦で骨折して出遅れ、6月末に今季初出場。74試合で打率.290、出塁率.364、OPS.749と打撃面でキャリアハイの成績を残した。ブレークした選手がいる一方で、昨季まで1軍で出場を続けていた安田尚憲内野手は55試合、山口航輝外野手は51試合と、打撃不振に苦しみ出場機会を減らした。

 茶谷健太内野手、和田康士朗外野手は88試合に出場したが、ともに打率1割台と定位置奪取とはならず。ドラフト1位ルーキーの上田希由翔内野手も21試合で打率.259の出場にとどまった。2020年からの5シーズンで、4度のAクラス入りを果たしているロッテ。来季は2005年以来の優勝をつかみ取れるか。

(「パ・リーグ インサイト」東海林諒平)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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