巨人の“弱点”は解消されるか? リチャード加入で期待される「.176」からの浮上

巨人三塁手の打率はリーグ最低の数値
巨人は12日、ソフトバンクのリチャード内野手を秋広優人外野手、大江竜聖投手との交換トレードで獲得したと発表した。今季の巨人は36試合で19勝16敗1分のリーグ2位だが、三塁手に限っての打率はリーグ最低の「.176」。リチャードにはこの数字の解消が期待されることになる。
リチャードは8年目の今季、栗原陵矢内野手の離脱もありプロ入り初の開幕スタメンに抜擢された。そこから6試合連続でスタメン出場したが、22打数2安打で打率.091、12三振。チャンスを活かすことができず、4月5日の降格以降、2軍暮らしが続いていた。
巨人は6日の阪神戦(東京ドーム)で岡本和真内野手が左肘を負傷し、翌7日に出場選手登録を外れた。4番として打線を牽引する絶対的な主砲が離脱したこともあり、一塁や三塁を守れ、長距離も期待できるリチャードに白羽の矢を立てたと思われる。
開幕以降、巨人は坂本勇人内野手と中山礼都内野手を三塁手として起用してきたが、坂本は15試合で打率.133、中山は22試合で打率.213と低迷。2軍での調整を余儀なくされる期間もあった。株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、三塁手として出場した選手の打率はリーグ最低の.176。12球団でも11位の数字となっており、チームの課題となっている。
2017年の育成ドラフト3位で入団したリチャードは、昨年ファームで18本塁打を放ち、ウエスタン・リーグでは5年連続の本塁打王を獲得するなど、秘めたポテンシャルは大きい。トレード移籍が転機となり、巨人の“弱点”を補う救世主となれるか注目が集まる。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。